勝負強さを見せたアドマイヤダイオウ(左)=阪神競馬場
3連勝で大舞台に名乗りを上げた。皐月賞TR「若葉S」(芝2000m)は19日、阪神11Rに10頭で争われ、1番人気の
アドマイヤダイオウ(栗東・友道)が期待に応えてV。中団後方から向正面で2番手まで一気にポジションを上げ、直線では2番人気の
ナムラシングン(2着)との完全な一騎打ち。最後は差し返す根性を見せて鼻差で勝利をもぎ取った。稍重馬場での勝ちタイムは2分2秒2。この上位2頭が皐月賞(4月17日・中山、芝2000m)の優先出走権を獲得。さらに8馬身差離れた3着は5番人気の
ゼンノタヂカラオだった。
祭典につながる大きな大きな勝利を手にした。まるで馬がゴール板を知っているかのような攻防に、M.デムーロも「すごいね。勝つのが好きな馬。それがストロングポイント。まだ若いけど、スタミナがあってすごくいい馬」と賛辞を惜しまない。もともと皐月賞はパスする予定での
トライアル参戦。大目標のダービー(5月29日・東京、芝2400m)出走に必要な賞金獲得が目的だっただけに、2着では意味がなかった。一瞬、勝利を諦めた友道師は声も出なかったという。「負けたと思ったから。最後だけ真剣に走ったみたい。4戦目でこんな競馬ができるとは…」と目を丸くした。
ゲートで立ち上がり、枠内駐立不良で発走調教再審査に。3週間はレースに出られないが、「ダービーに向けて、ジョッキーも探さないと」と指揮官は力を込めた。スタミナと勝負根性が自慢のディープインパクト産駒が、世代の頂点獲りへ胸を張って歩を進める。