2日に行われたG1凱旋門賞に出走したヴェデヴァニ(牡3、父ドゥバウィ)が、フランスの競走馬セール主催社「アルカナ」が催すネットオークションに上場され、80万ユーロ、日本円にしておよそ9360万円という、同社ネットオークション史上の最高値で購買されたことが明らかになった。
アガ・カーン殿下の自家生産馬で、G2シェーネ賞(芝1600m)2着など、重賞入着実績が3度あるのがヴェデヴァニだ。同馬は当初、1日にシャンティーで行われた現役馬市場の「アークセール」に上場予定だったが、2日に行われた凱旋門賞で、同じアガ・カーン殿下が所有するハーザンド(牡3)のペースメーカー役を務めることになり、同セールへの上場を取り消していた。
G1サンタラリ賞(芝2000m)勝ち馬ヴァダウィーナの6番仔という良血馬ヴェデヴァニの購買を目指して、欧米はもとより、中東、豪州から、25組の馬主が購買者として登録。設定されていた24時間というタイムフレームの中で47回のビッドの応酬があった末、カタール人馬主のハリファ・アル・クワリ氏の代理人であるシャンティー・ブラッドストック社が落札に成功した。
同馬は今後、新たな馬主の祖国に移籍し、12月にドーハで行われるカタールダービー(芝2000m)を目指す予定だ。
(文:合田直弘)