28日(水)、園田競馬場(天候・晴、馬場状態・不良)で行われたダート
グレード競走・第16回兵庫ゴールドトロフィー(JpnIII・3歳以上ハンデ・1400m・1着賞金2100万円)は、地元・兵庫から4頭、JRAから4頭、他地区4頭の合わせて12頭が出走した。
スタートして最初の正面スタンド前。ダッシュを利かせて飛び出して行ったのは地元・兵庫の
ランドクイーンだった。外から
ニシケンモノノフが積極的に並びかける。それらを行かせて1番人気
ノボバカラが3番手でJRA勢が続く。先行集団3頭の後ろに、岩手の
ラブバレット、JRA
グレープブランデー、兵庫
トウショウセレクトが追走し、最初のコーナーへ。
向正面に入って、
ノボバカラが先頭に変わろうとするが、その内からすぐに
ニシケンモノノフが応戦し、前2頭が並ぶ。その後ろも
ラブバレット、北海道の
オヤコダカ、
グレープブランデー、さらに外からJRA
ドリームバレンチノも加わり4頭一団となった。逃げていた
ランドクイーンは完全に後退。
3〜4コーナー。前は
ニシケンモノノフと
ノボバカラが競り合い、
ラブバレットと
ドリームバレンチノがその後ろから襲いかかろうとする。
最後の直線。コーナーワークで単独先頭に変わった
ニシケンモノノフが後続を突き放す。粘る
ノボバカラを
ドリームバレンチノが交わし、前を追う。しかし及ばず。最後は
ニシケンモノノフがクビ差凌いで勝利。勝ちタイムは1分25秒8。鞍上は横山典弘騎手。2番人気だった。2着に3番人気
ドリームバレンチノ。
ノボバカラは3着に敗れた。
勝った
ニシケンモノノフは父メイショウボーラー、母グリーンヒルコマチ(その父アフリート)という血統の牡5歳・栗毛馬。JRA栗東・庄野靖志調教師の管理馬。通算成績は31戦10勝(うち地方9戦5勝)。重賞は、北海道所属時代の2013年イノセントカップ、同年の園田ジュニアグランプリと合わせて3勝目となった。古馬になってからオープン特別は制するも、重賞にはあと一歩届かないレースが続いていた。鞍上の横山典弘騎手は園田の交流重賞初制覇となった。
レース後の関係者のコメント
1着
ニシケンモノノフ(横山典弘騎手)
「馬場が悪いので、前に行けたら行こうと思っていました。一回使って具合が良くなったと調教師は言っていたので自信を持っていました。実際、馬の具合は良かったです。前にいた馬が水先案内人のように良い目標になってくれました。相手(2着馬)も強かったですが、着差はどうあれ勝てて良かったです。(園田には)何回か来ていますが、楽しいです。小回りでジョッキーのテクニックが出るコースだと思います。馬はまだまだ若いですし、これからも頑張ってほしいです」
3着
ノボバカラ(内田博幸騎手)
「道中の感じは良かったです。しかし、外枠だったのであれ以上前に行けませんでした。2着は確保してほしいと思っていましたが、最後は苦しくなってしまいました。しかし、先につながっていくと思いますし、まだまだこれからです」
4着
ラブバレット(山本聡哉騎手)
「今回は楽に自分の入りたいポジションを取れました。押し出されて逃げるよりは結果的に良かったです。(ゲートは)いつもより少し進みが悪いと思いましたが、それほど影響はありませんでした。外から
ドリームバレンチノに来られても怯むことはなく、脚を使えていました」
6着
グレープブランデー(武豊騎手)
「良い感じでレースができました。しかし、良い頃に比べると闘志が薄れている印象があります」
7着
ドリームコンサート(川原正一騎手)
「良い動きをしていました。しかし、持っている能力の差です。年齢も重ねていますから。去年は積極的に行きましたが、今日は行く馬がいますし行ったら潰されるので控えました。掲示板に乗れれば良かったですね。しかし、悪くないですよ」
(取材:米田元気)