前走レコード勝ちブラックムーンに「トレセンのジンクス」は当てはまるのか?/トレセン発秘話

2017年07月21日 18:00

前走の米子Sは、1分31秒9のレコードで快勝したブラックムーン(写真提供:東京スポーツ)

 今週いっぱいで終了する夏の函館&中京開催。両開催に共通するトピックといえば、レコードが頻発したことだ。

 函館では函館スプリントSの1分06秒8という驚異的な勝ち時計を筆頭に、レコードタイムが実に6度。中京でもダート1鞍、障害2鞍を含め、同じく6回のレコードがマークされた。

 レコードがつくと我々、伝える側はそこを強調しがちだが、果たして厩舎関係者にとってレコードはどう受け入れられているのだろうか?

「昔はレコードを記録すると“レコード賞”っていうのがあって。JRAから金の記念メダルをもらえた。結構うれしかったものだけど、今はもうそれもなくなったから張り合いはないわな」

 最初は冗談めかした坂口調教師だが、続けて口にした方が本音だろう。

「それよりもレコードの後の成績がイマイチっていうことがよくある。やっぱりレコードで走るってことは、限界以上の能力を使うってこと。それだけ疲れもくるわな。調教でも同じだよ。坂路なんかで一番時計を出した馬は案外、競馬では走らない。なんでもやり過ぎは良くないってことや」

 確かに「レコード勝ち後や調教一番時計をマークした馬は競馬で走らない」と、このサークルでは昔からよく言われる。実際、先週の函館では土曜のSTV杯で2番人気のエリシェヴァ、日曜の北海Hで1番人気に支持されたメイショウガーデンと、前走レコード勝ちの2頭が、それぞれ鼻出血やら、道中競りかけられる不運もあったものの、ともに惨敗(10、6着)を喫している。

 中京記念で人気を集めるのは前走の米子Sで強烈な決め手を駆使し、1分31秒9のレコードで快勝したブラックムーン。「トレセンのジンクス」でいえば、安易に飛びつくのは危険ということになるが、果たして結果はいかに!?(栗東の坂路野郎・高岡功)

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