先週のメイクデビューは台風の影響で馬場状態の悪い競馬場が多い中、外国産馬デルタバローズが4馬身差で快勝。断然人気のアントーニオが6馬身差で新馬勝ちを飾るなど今後に向けて楽しみな馬がデビューした。

　今週も先週に引き続き3場でメイクデビューが行われ、期待の良血馬などがデビューを予定している。

◆サトノソルタス(牡、父ディープインパクト、母アイランドファッション、美浦・堀宣行厩舎)

　2015年のセレクトセール(当歳)に上場され、取引価格は9504万円(税込)。母はアメリカのGI(アラバマS、ラブレアS、サンタモニカH)を3勝しており、2004年の安田記念(16着)で来日した戦歴もある。4歳上の異父姉パシフィックギャルはアルテミスS2着、フラワーC2着など2歳戦から活躍した。

　春に早々とゲート試験を受け、じっくりと成長を促すために放牧へ。再入厩後も順調に乗り込まれており、古馬のキャンベルジュニア、ネオリアリズムと併せるなど質の高い調教メニューをこなしている。「春に入厩した頃は全体的に頼りないところがあったけど、ひと回り大きく成長しました。背中のいい馬だし、能力はありそう。集中して走れれば楽しみです」と森調教助手。10月29日、東京の芝1800mをM・デムーロ騎手で予定している。

◆オースオブゴールド(牝、父オルフェーヴル、母ティッカーテープ、美浦・栗田徹厩舎)

　母はアメリカのGIを2勝。2004年のアメリカンオークスでは日本から参戦したダンスインザムード(2着)を下している。ゲート試験に合格してからは牧場で馬体の成長を促し、10月8日に再入厩。体質的な弱さも解消してきており、ひと追い毎に上向いている。「だいぶ馬がしっかりとしてきたし、まだまだ良くなりそう。しなやかな走りでトビも大きいし、のびのびと走れるコースが合いそうなタイプ。いいモノを持っていると思います」と栗田徹調教師。10月28日、東京の芝1600m(牝馬)をV・シュミノー騎手で予定している。

◆カーロバンビーナ(牝、父ディープインパクト、母カンビーナ、美浦・戸田博文厩舎)

　母は2011年の米GI・アメリカンオークスを勝っている(1着同着)。8月中に入厩しており、じっくりと時間をかけながら乗り込んできた。10月に入ってから調教のピッチを上げ、先週の追い切りでは本馬場(芝コース)でラスト1F11秒台と軽快な走りを見せた。「ディープインパクト産駒の小柄な牝馬で線の細い体形。軽い走りをするし、いいバネがありそうです」と斎藤調教助手。10月28日、東京の芝1600m(牝馬)をC・ルメール騎手で予定している。

◆ギャラッド(牡、父ディープインパクト、母ガヴィオラ、美浦・田村康仁厩舎)

　母は米GI・ガーデンシティHの勝ち馬。異父兄メテオライト(レパードS5着)、全兄コメットシーカー(毎日杯5着)は重賞でも健闘した戦歴がある。ゲート試験に合格してからは牧場で体力強化を図り、10月4日に再入厩。ウッドチップコースでビシッと追われており、ひと追い毎に上向いている。「まだまだ教えなければいけないこともあるけど、秘めているポテンシャルは高い。ディープインパクト産駒らしいタイプで芝向きの走りをしているし、ためれば切れる脚を使えそう」と高木調教助手。10月29日、東京の芝1800mをC・ルメール騎手で予定している。

(取材・文：竹之内元)