シュミノー騎手でデビューを予定しているウィキッドアイズ(撮影:竹之内元)
先週は東西で2歳重賞が行われ、ファンタジーSではキンシャサノキセキ産駒のベルーガが勝利。京王杯2歳Sではタワーオブロンドンが圧倒的人気に応え快勝し、この先のクラシック戦線へ向けて一歩抜け出した形となった。
今週もそんな2頭に負けず劣らずの素質馬がデビューを予定している。
◆ウィキッドアイズ(牝、父オルフェーヴル、母ウィキッドリーパーフェクト、美浦・手塚貴久厩舎)
現4歳の異父兄に2015年のホープフルSを制したハートレーがいる。先週の11月1日には古馬のヤングマンパワーとシベリアンスパーブを相手に3頭併せの真ん中に入れ、しっかりと負荷をかけた。まだまだ良化の余地もありそうだが、ひと追い毎に時計を詰めてきている。「現状ではシュッとした脚には欠けるところがあるけど、ジワジワと脚を使いそうなタイプ。胴長のシルエットだし、どちらかと言うと長めの距離が良さそう。ゲート練習や試験の感じからもスタートは普通に出ると思うし、いい位置で流れに乗れれば楽しみ」と手塚貴久調教師。今のところは11月12日、東京の芝1600mをV・シュミノー騎手で予定している。前日の芝2000mも視野に入れており、最終的には今週の追い切りを見て判断することになりそうだ。
◆バトルマイスター(牡、父Bodemeister、母Elusive Horizon、美浦・手塚貴久厩舎)
今年のOBS2歳スプリングトレーニングセールに上場され、落札額は25万ドル。父はアーカンソーダービーを勝ち、ケンタッキーダービー&プリークネスSともに2着とアメリカのクラシック戦線で活躍した。種牡馬としては初年度産駒のAlways Dreamingが今年のケンタッキーダービーを制している。「素直で利口な性格。馬格もあるし、調教通りなら初戦から勝ち負けになると思う。距離が延びても対応できそうだし、将来的にも期待しています」と手塚貴久調教師。11月11日、東京のダート1600mをV・シュミノー騎手で予定している。
◆エストスペリオル(牡、父ディープインパクト、母メイキアシー、美浦・堀宣行厩舎)
3歳上の異父兄に現5勝、阪急杯3着のブラヴィッシモ。母の異父弟(叔父)に2011年のエプソムダービーを制したPour Moiがいる。「ゲート試験に合格後は放牧に出し、10月7日に再入厩。ここまで順調に追い切りの本数を重ねてきました。テンションの高さが課題になるけど、うまく精神面をコントロールできるようになればいいですね。上(ブラヴィッシモ)は短い距離で走っているけど、こちらは長い距離に向きそう。能力的には初戦から好勝負になると思います」と森調教助手。11月11日、東京の芝2000mをR・ムーア騎手で予定している。
◆スウィングビート(牡、父Tapit、母Backseat Rhythm、美浦・加藤征弘厩舎)
母は米5勝、GIガーデンシティSなど芝の重賞を3勝。当初は前開催3週目のデビューを予定していたが、抽選で除外されたため、ここまで待機した。11月1日の追い切りではJpnIホースのノンコノユメを相手に優勢の手応えで先着している。「しっかりと長めから追った。予定が延びて追い切りの本数を重ねたぶん、動きは確実に上向いている。ひと追いごとに良くなっているし、だいぶパワーがついてきた」と加藤征弘調教師。11月11日、東京のダート1600mを内田博幸騎手で予定している。
(取材・写真:竹之内元)