徐々に外差しにシフトする可能性もあり、当日のレース傾向に注意
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【エリザベス女王杯(京都芝の傾向)】
京都は土曜未明に降った雨の影響で芝はやや重でスタート。9R発走前の午後2時29分に良に回復した。長らく雨の影響を受け、連続開催6週目とあって、芝は内寄りを中心に全体的に傷み気味。土曜に限れば、雨の影響がはっきり残った。
土曜は平地の芝競走は6鞍。スローのレースが多かったのも事実だが「全体的に時計を要した傾向」。良に回復していたメイン11R・デイリー杯2歳Sはレース中盤で、中だるみしたこともあるが、勝ったジャンダルムの勝ち時計は1分36秒3。芝が全体的に傷んでいる分、切れよりもパワーを要求される。
土曜はエリザベス女王杯と同じ芝2200m戦は2鞍行われた。7R・3歳以上1000万下はアドマイヤロブソン(1番人気)が2番手から抜け出して2分16秒6。3歳以上準オープンの10R・比叡Sを勝った8番人気クィーンチャームは道中3〜4番手から、最終的にはインを伸びた。平均的に流れたこともあって、勝ち時計2分13秒9は良馬場の想定タイムとしては0秒4〜0秒6ぐらい遅い程度。ちなみにデイリー杯2歳Sを勝ったジャンダルムも直線は内を伸びた。
見た目に内寄りは傷んで見えるが、土曜段階では内、外は極端な馬場差はなく、フラットに映った。日曜は好天予報。発表上は同じ良馬場でも、より乾いていくのは確実。展開にもよるが、エリザベス女王杯は例年通りに「2分12秒台」の時計は出るだろう。問題は土曜同様、内粘りが利くかどうか?レースが進むにつれて掘れていく可能性もあり、徐々に外差しにシフトする可能性もある。当日のレース傾向に注意したい。