毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【シンザン記念(京都芝の傾向)】
今年2日目の開催となった日曜7日の京都芝は土曜に続き、良馬場で施行された。昨秋開催が雨の影響をかなり受け、芝状態が心配されたが、洋芝をオーバーシードしたことで例年並みまで回復している。日曜は平地の芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4角位置は「5番手、4番手、2番手、2番手、1番手」と圧倒的に先行馬有利。メインの万葉Sを制したトミケンスラーヴァは最終的には直線で内ラチをぴったり。土曜メイン京都金杯こそ、ブラックムーンの大外一気が決まったが、これは例外的。例年の正月開幕週同様、先行馬の天下だった。
日曜は京都1600m戦が2鞍施行された。内回り使用の5R・3歳未勝利戦を最終4角5番手から抜け出して勝ったラセットは1分34秒5の好時計。シンザン記念と同じ外回り1600mの12R・古馬1000万下を逃げ切ったブランドベルグが1分34秒1。近年のシンザン記念は良馬場施行時には「1分34秒台前半」(最速は14年ミッキーアイルの1分33秒8)で決まっており、高速馬場の春や秋までいかないが、冬場としては時計が出る状況。仮に良馬場が続けば、シンザン記念も「1分33秒台後半〜1分34秒台前半」は出たはずだ。
ただ、問題は月曜の天気予報。京都府伏見区の予報は「雨」で降水確率80%。雨は午前6時前から夜まで終日降り続く予報で、馬場悪化は避けられない。こうなると、重馬場で施行された昨年(勝ち馬キョウヘイ=1分37秒6)と似た状況になる恐れも。この稿を書いている土曜終了時点では良(可能性は低い)、稍重、重、不良の4段階想定される。月並みな言い方にはなってしまうが、当日の雨量やレース傾向はご確認していただきたい。