毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【中京記念(中京の芝傾向)】
中京は3〜4コーナー、直線の内寄りが見た目にも傷み、内を避けて通る馬も多い典型的な最終週馬場の様相。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、3番手、1番手、1番手。4番手、3番手、10番手」。強い馬が傷んだ内を避けつつ走り、早めに先頭に立って、そのまま押し切ってしまうシーンが目立った。
9R・中京2歳Sのアドマイヤマーズなどはその典型。12Rの500万下(芝1400m)は1番人気デスティニーソングが最終4コーナー10番手から外一気。前主導の函館とは違い、中〜外差しに移行する気配は出ている。時計的には速い。
古馬1000万条件の10R・長久手特別(芝1600m)を勝ったソーグリッタリングが1分33秒1だから、中京記念は1分32秒台前半。現在の中京のコースレコード(1分32秒7)が速くないこともあるが、間違いなくレコード決着になる。差しが利く外差し馬場でも、前が簡単には止まらない高速馬場である点は留意しておきたい。各馬が内を避けて通り出す状況下で、4コーナーで外を極端に回されるとつらい。