ついに秋競馬が開幕する。暑さも収まり始め、過ごしやすい気候になりつつある今週も注目の馬たちがデビューを迎える。
◆チャーチスクエア(牝、父ロードカナロア、母チャーチクワイア、美浦・古賀慎明厩舎)
母は同厩舎に所属し、芝1400〜1600mで4勝した。本馬が初仔になる。叔父・叔母にアルター(現OP)、ミュージアムヒル(現1600万下)がおり、牝系にはマイルCSを制したシンコウラブリイを筆頭にハッピーパス(京都牝馬S)、コディーノ(札幌2歳S、東スポ杯2歳S)、チェッキーノ(フローラS)などの活躍馬が並ぶ。
「そんなに速い時計は出していないけど、いい走りをするし、しっかりと動けている。うちの厩舎にゆかりの血統だし、初戦から楽しみ」と古賀慎明調教師。9月9日、中山の芝1600mをC.ルメール騎手で予定している。
◆ブランクエンド(牡、父ハーツクライ、母ブルーミンバー、美浦・加藤征弘厩舎)
同厩舎に所属していた母はオープン特別2勝を含め、通算7勝。現3歳の異父姉トーセンブレスはフラワーC2着、桜花賞4着など活躍しており、伯母に桜花賞3着のカタマチボタン、いとこにシンザン記念2着のツヅミモンがいる。
先週の追い切りでは古馬のベアインマインド(新潟記念8着)と併せ、優勢の動きで先着した。「まだ馬体に緩いところがあるけど、稽古の動きは上々。前向きな気性だし、フットワークがいい」と加藤征弘調教師。9月8日、中山の芝2000mを田辺裕信騎手で予定している。
◆ホウオウビクトリー(牡、父ヴィクトワールピサ、母フサイチリニモ、美浦・斎藤誠厩舎)
異父兄アペルトゥーラはオープン勝ちを含め、中央で現5勝。母の兄弟にアイルラヴァゲイン(オーシャンS)、リアルインパクト(安田記念、ジョージライダーS)、ネオリアリズム(クイーンエリザベス2世C)がいる。
ひと追い毎に時計を詰めており、先週の追い切りでは3頭併せでビシッと負荷を掛けた。「血統的にも素質は感じる。ちょっとモタれるところが課題だけど、競馬に行って気を抜かずに走れば楽しみ」と斎藤誠調教師。9月9日、中山の芝1600mを田辺裕信騎手で予定している。
◆リバーシブルレーン(牡、父ハーツクライ、母カウアイレーン、美浦・高木登厩舎)
現3歳の異父兄ステイフーリッシュは京都新聞杯の勝ち馬。伯父・伯母にブラックホーク(スプリンターズS、安田記念)、ピンクカメオ(NHKマイルC)がいる。
先週の追い切りでは格上の古馬を相手に互角の動きをしていた。「カイバの食いが細いぶん、男馬にしては馬体の維持が課題。それでも動き自体はいい。血統的には長めの距離が良さそう」と高木登調教師。9月8日、中山の芝2000mを大野拓弥騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)