「能力があることは間違いない」と高木調教助手が語ったルガールカルム(撮影:竹之内元)
今週も美浦から多くの有力馬がデビューを予定しており、中でも注目の4頭を紹介する。
◆ルガールカルム(牝、父ロードカナロア、母サンデースマイルII、美浦・田村康仁厩舎)
6歳上の異父兄にフルーキー(チャレンジC)がいる。ゲート試験に合格してからはノーザンファーム天栄で乗り込み、8月下旬に再入厩。先週の追い切りはウッドチップコースで5F65秒台の好時計を弾き出した。「いかにも牝馬らしい軽さがあるし、切れる脚を使えそうな感じ。うちの厩舎にいたメジャーエンブレム(GI・2勝=阪神JF、NHKマイルC)とはタイプが違うけど、いい馬です。能力があることは間違いないでしょう」と高木調教助手。9月22日、中山の芝1600mをC・ルメール騎手で予定している。
◆ポルトラーノ(牡、父オルフェーヴル、母ポルトフィーノ、美浦・萩原清厩舎)
祖母がGI・2勝(オークス、天皇賞・秋)のエアグルーヴ。母の姉弟にアドマイヤグルーヴ(エリザベス女王杯=連覇)、ルーラーシップ(クイーンエリザベス2世C)、従兄弟にドゥラメンテ(皐月賞、ダービー)がおり、4歳上の異父兄にポルトドートウィユ(きさらぎ賞2着、京都新聞杯2着)がいる。こちらもゲート試験に合格してからはノーザンファーム天栄で乗り込み、8月末に再入厩。ここ2週はウッドチップコースで古馬を相手に追い切られており、ひと追い毎に上向いてきている。まだ心身ともに成長の余地を残している現状のようだが、血統的にも注目の1頭だ。9月23日、中山の芝2000mをC・ルメール騎手で予定している。
◆パシージョ(牡、父ブラックタイド、母フォトジェニック、美浦・田中博康厩舎)
2017年の北海道セレクションセールに上場され、取引価格は2808万円。ファミリーラインにはハトゥーフ(エクリプス賞最優秀芝牝馬)、トレーディングレザー(愛ダービー)、グレンツェント(東海S、レパードS)などの名がある。「体の使い方がいいし、身体能力は高そう。いい意味での緩さがあるし、まだまだ良くなると思う。初戦から楽しみにしています」と田中博康調教師。9月23日、中山の芝2000mを武豊騎手で予定している。
◆グレルグリーン(牡、父ヴァーミリアン、母ウメノファイバー、美浦・相沢郁厩舎)
母は1999年のオークス馬。甥っ子にヴェルデグリーン(オールカマー、AJCC)、サンリヴァル(皐月賞2着)がいる。「精神的に落ち着きがあるのはいい。フットワークもいいし、ひと追い毎に良くなっている」と相沢郁調教師。9月22日、中山の芝1600mを石川裕紀人騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)