11月2日・3日の両日にわたって、ケンタッキー州のチャーチルダウンズで第35回ブリーダーズCが行われるが、その翌日の11月4日に同じケンタッキー州のレキシントンで開催される「ファシグティプトン・ノヴェンバーセール」にも、世界の競馬関係者の大きな注目が集まっている。
実はこのセール、昨年は2年連続牝馬チャンピオンの座についたソングバードが上場されて950万ドルで購買されたのを筆頭に、ミリオン越えが19頭も出現し、平均価格が64万5217ドル、日本円にしておよそ7321万円という、世界有数のバブリーなマーケットなのだ。
現役馬を所有することをおおいに楽しむ一方で、生産には興味がないという馬主さんから、上質な競走実績を持つトップクラスの牝馬が続々と上場されてくるのが、シーズンの競馬もほぼ終了する時季に行われる、このセールである。
今年も、昨年のエクリプス賞2歳牝馬チャンピンのカレドニアロード(牝3)や、一昨年のカルティエ賞2歳牝馬チャンピオンのレディーオーレリア(牝4)、3日に行われるG1BCクラシックの有力馬カソリックボーイの母ソングオヴバーナデット(牝9、ウォーフロント受胎)など、世界の生産者から見て垂涎の的ともいうべき上場馬が目白押しで、日本からも多くの購買者が参加を予定している。
「ファシグティプトン・ノヴェンバーセール」でどんなマーケットが展開され、どんな牝馬が日本に入ってくるか、目の離せない状況といえそうだ。
(文:合田直弘)