C.デムーロ騎手騎乗の1番人気ダノンファンタジーが各馬を差し切り勝利
出走すれば圧倒的な人気が予想されたグランアレグリアは、ルメール騎手とのコンビ継続を考慮して、翌週の朝日杯FSへの参戦を表明。混戦ムードで迎えた第70回阪神JFで1番人気に推されたのは、新馬戦でグランアレグリアの2着に敗れた後、連勝でファンタジーSを制していたダノンファンタジーだった。2番人気にデビュー2連勝のクロノジェネシス、アルテミスSを豪快に差し切ったシェーングランツが3番人気で続く。
クロノジェネシスが立ち遅れ、ダノンファンタジーも控えて後方に下げる。ハナを切ったのは最内枠のベルスールが1000m通過は59秒1と、この時期の2歳牝馬戦としては早めの流れで引っ張っていく。3コーナー過ぎからダノンファンタジー、クロノジェネシスは外を回って追い上げ、直線でも2頭並んで大外へ。直線に向いても最後方に近い位置だったが、そこから一気の伸びを見せる。2頭が叩き合いのまま、内の各馬を飲み込むと、ダノンファンタジーがクロノジェネシスを半馬身抑えてゴールした。勝ち時計は1.34.1(良)。3着には中団から渋太く伸びたビーチサンバ。
それまでの先行策とは一転した差し競馬で一発回答をみせたダノンファンタジー。操縦性の高さと優れた競馬センスを感じさせる内容で、C.デムーロ騎手も「来年の桜花賞では大きなチャンスがありそう」と能力の高さに太鼓判を押す。現時点では、グランアレグリアのローテーションは明らかになっていないが、新馬戦以来の再戦が今から楽しみだ。