【ディープ追悼・2005年菊花賞】“日本近代競馬の結晶”が快挙達成 入場動員はレコードの13万6701人

2019年07月30日 19:06

21年ぶりに無敗で3冠達成となったディープインパクト

 2019年7月30日、史上2頭目の無敗の三冠馬・ディープインパクトが17歳でこの世を去った。現役時代はすべての国内レースで上がり最速をマークする圧倒的な末脚を武器に通算14戦12勝という成績を残し、GI勝利は「7」を数えた。また、種牡馬としてもその強さを産駒に伝え、5頭のダービー馬をはじめ多くのGIホースの父となり、既に産駒のJRA・GI勝利数は「51」。現役時代と同様に、日本競馬界を牽引してきた。

 今回はこの稀代の名馬への追悼企画として、新馬戦からラストランとなった有馬記念まで、ディープインパクトの現役時代全14戦を改めて振り返る。

■単勝オッズは元返しの1.0倍に

 秋初戦の神戸新聞杯をまったく危なげないスムーズな競馬で制したディープインパクト。この日の京都競馬場は、偉業達成の目撃者になろうとこれまでの入場動員の記録を上回る13万6701人が押し寄せ、単勝オッズは元返しとなる1.0倍となった。

 7番枠からのスタートとなったディープインパクトは、21年ぶりの無敗での3冠達成へ向け、非常にスムーズなスタートを決めた。これまでより前目の中団につけると、行きたがる仕草を見せ、武豊騎手が必死で折り合いを付けようと内に入れてなだめて1周目のスタンドへ。

 大歓声が起こるなか、1周目のゴール板を通過したあたりで折り合いもつき、2周目の1コーナーから2コーナーへ。シャドウゲイト、アドマイヤジャパンの2頭が後続を突き放すなか、引き続き中団で待機しているディープインパクトと武豊騎手。そのまま坂を下って直線に向かうと、武豊騎手のムチが入り前との差を詰めていく。

 直線で懸命に逃げ粘るアドマイヤジャパンを離れた外から一気に捉えると、「世界のホースマンよ見てくれ、これが日本近代競馬の結晶だ!」という名実況とともに先頭でゴール板を駆け抜けた。

 勝ちタイムは3分04秒6(良)。最終的に2着のアドマイヤジャパンを2馬身突き放し、シンボリルドルフ以来となる21年ぶりの無敗の3冠馬となった。

 ゴール後には、ユタカコールとディープコールで場内が湧き、偉業達成の瞬間を大観衆が称えていた。絶大な支持を受けていただけに、計り知れないプレッシャーを感じていたであろう鞍上の武豊騎手は、安堵の表情を浮かべ、喜びをかみしめていた。

<レース映像>

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