藤沢和雄厩舎所属、母に米G1馬を持つサンクテュエール(撮影:竹之内元)
先週、ディープインパクトの突然の訃報で競馬界に激震が走った。先週の開催ではディープインパクト追悼競走が行われ、多くの人がディープインパクトの死を惜しんだ。
今週も多くのディープインパクト産駒がデビュー予定である。「英雄」と呼ばれた父のように活躍する馬たちが出てくることを期待したい。
【8月11日(日) 新潟芝1800m】
◆カトゥルスフェリス(牝、父ディープインパクト、母ステファニーズキトゥン、美浦・藤沢和雄厩舎)
母は2015年のブリーダーズカップフィリー&メアターフ、14&15年のフラワーボウルSを連覇するなど米G1を5勝。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で心身の成長を促され、7月10日に帰厩した。
先々週の24日に芝コースで時計を出し、先週の31日には坂路で4F55.9-41.2-26.8-12.9をマークしている。
「牧場でも順調に乗り込んでもらったし、もともと手が掛からない性格。430キロ前後の小柄な牝馬だけど、調教で動かしてみるとフットワークに伸びがある。血統馬らしく、いい雰囲気です」と津曲調教助手。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
【8月11日(日) 新潟芝1600m】
◆サンクテュエール(牝、父ディープインパクト、母ヒルダズパッション、美浦・藤沢和雄厩舎)
母は米G1バレリーナSの勝ち馬。現5歳の異父兄Yoshidaは米G1 2勝(ウッドワードS、ターフクラシックS)、米G1ホイットニーS2着など活躍している。こちらもゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、7月10日に帰厩。カトゥルスフェリスと同様のメニューを順調にこなしており、先週の31日には坂路で4F55.3-40.7-26.5-12.8をマークした。
「春先は少し華奢なところがあったけど、しっかりとしてきた。440キロ前後の馬体重以上に大きく見せているし、性格も扱いやすい。いいスピードがありそうだし、この馬も良血らしい雰囲気を感じさせます」と津曲調教助手。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
【8月10日(土) 札幌芝1500m】
◆ハルプモント(牡、父Mayson、母ムーングロウ、美浦・池上昌和厩舎)
2017年のセレクトセールに上場され、取引価格は4320万円。父は英G1ジュライCの勝ち馬。伯父に英G1 2勝(エクリプスS、ロッキンジS)のMediceanがいる。先週の7月31日には函館競馬場の芝コースでビシッと追われた。
「まだ少し前向きさに欠けるところがあるけど、馬っぷりはいい。血統的にもマイル以下の短い距離が良さそう。モノ自体はいいし、実戦に行って良さが出れば…」と池上昌和調教師。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
【8月11日(日) 札幌芝2000m】
◆ヴィアメント(牡、父キングカメハメハ、母ダイワズーム、美浦・鹿戸雄一厩舎)
ハーツクライ産駒の母はスイートピーSの勝ち馬。本馬が初仔になる。ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、7月11日に帰厩した。美浦で何本か追い切りを積んでから函館競馬場に移動。先週の31日にはウッドチップコースで時計を出している。
「だいぶ馬がしっかりしてきたし、函館に輸送してからも順調。普段は立ち上がったりしてヤンチャなところがあるけど、走り出せば大丈夫。楽に動けているし、能力的にも初戦から楽しみにしています」と鹿戸雄一調教師。
鞍上は福永祐一騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)