上位3着までに秋華賞への優先出走権が与えられているトライアルレースで、重賞競走としての歴史は浅い。しかし、優先出走枠などには若干の変更が加えられているものの、2007年からは新潟競馬場で行われた2014年を除き、現在と同じ時期に、同条件で行われている。

　重賞格上げ前も含めて過去10年で1〜3番人気は5勝2着4回3着1回とやや波乱傾向だが、1番人気は3勝2着2回3着1回と評価を落とすには値しない。レース間隔は9週以内が5勝2着8回3着4回で、10週以上が5勝2着2回3着6回とほぼ互角。オープン級からの挑戦は4勝2着3回3着4回。1000万円以下級から挑戦してきた馬は3勝2着3回3着1回。500万円以下級から挑戦してきた馬は3勝2着4回3着5回とこちらも大きな差が感じられない。

　オークス2着馬の◎カレンブーケドールは、当時休み明けだったスイートピーSの優勝馬。外回りコースとはいえ中山競馬場での勝利経験もあるし、速い時計の決着にも実績がある。秋華賞、エリザベス女王杯に向けて、良いスタートを切りたいところだ。

　春シーズンは大事に使われて不完全燃焼の感がある◯パッシングスルーだが、デビュー2戦目のシンザン記念で牡馬を相手に4着したくらいだから能力は高い。前走は小回りの福島競馬場を意識したような早めの競馬で楽勝した。上がりの早い競馬は春のフローラSで経験済み。ここは是が非でも権利を取りたいところだろう。

　同じく福島の織姫賞で力のあるところを見せた▲レッドベルディエスは、春のクイーンカップで5着。このレースの4着馬がカレンブーケドールなのだから、能力は互角だ。デビューからずっと体重を増やしているのも好感が持てる。

　同距離同コースのミモザ賞勝馬△エアジーン、君子蘭賞に勝ってフローラS5着△フェアリーポルカ、末脚鋭い△アップライトスピンと、△グラディーヴァまで抑えておきたい。