29日に中山競馬場で行われるスプリンターズS(3歳上・GI・芝1200m)について、前走ローテーション別に検証していく。
2014年新潟開催も含めた過去10年で、1着馬に優先出走権が与えられるセントウルSとキーンランドCから臨んだ馬が併せて実に7勝2着6回を誇り、それも優劣つけがたい成績となっている。それぞれの1着馬に絞ってもほぼ同じ数字。しかも前者からは2009年にローレルゲレイロが4番人気14着→6番人気1着、2013年にマヤノリュウジンが7番人気→15番人気3着、後者からは2012年にドリームバレンチノが2番人気7着→9番人気3着、2014年にスノードラゴンが4番人気8着→13番人気1着と、巻き返して高配当の使者になるケースも多い。
今年は、セントウルSからタワーオブロンドン(1着)、イベリス、キングハート、ダイメイプリンセス、ファンタジスト、ミスターメロディ、ラブカンプーが登録、キーンランドCからはダノンスマッシュ(1着)、セイウンコウセイ、ハッピーアワー、リナーテが登録。また、タワーオブロンドンはキーンランドCも走り2着となっている。
北九州記念組は0-0-0-9と苦戦している。その1着馬に関しても0-0-0-3と、データ的には厳しい数字が並んでいる。今年はアレスバローズ、ディアンドル、モズスーパーフレアが登録しているほか、2走前にキングハート、ダイメイプリンセス(1着)、ファンタジスト、ラブカンプーが走っている。
サマースプリントシリーズ対象競走以外では春のマイルGI組が好成績。2017年にレッドファルクスが安田記念3番人気3着→1番人気1着、2015年にサクラゴスペルが安田記念13番人気17着→11番人気2着、2017年にレッツゴードンキがヴィクトリアマイル3番人気11着→5番人気2着となった前例がある。今年はそのレッツゴードンキがヴィクトリアマイル(13番人気10着)からのローテーションで登録している。前走・安田記念のステルヴィオ、同NHKマイルCのグランアレグリアは回避が発表されている。
今年は特に「前走レース」のパターンが限られているので、個々のレース名以外の要素を見てみる。前走で勝利している馬は3-2-3-25、掲示板内に入った馬は7-6-8-72、掲示板を外した馬は3-3-2-57。前走着順が良いに越したことはないが、上述の通り主要ローテ組からはスプリンターズSで人気薄となったところで激走するパターンも多く、それもあり数字的な差はあまりついていない。いっそ前走着順が嫌われて穴馬レベルとなっている馬が狙い目かもしれない。
昨年のラブカンプー11番人気2着、ラインスピリット13番人気3着などがある、乗り替わりでの出走馬は0-1-6-54。昨年は極端な例となったが、これまでに馬券に絡んだ7頭は基本的に人気薄。最上位人気でも2014年5番人気3着のレッドオーヴァルだ。