【万哲の馬場予報】天皇賞・秋(東京芝)「脚質問わず内を通る馬には注意」

2019年10月26日 19:20

内柵移動でラチ沿いの痛みが軽減

 毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

【天皇賞・秋(東京の芝傾向)】

 東京は金曜に約94mmの雨量を記録し、土曜は好天で雨は降らず。土曜の芝は1R前の午前9時39分段階で重→稍重に回復。さらに6R後の午後1時19分に「良」まで回復。2Rの2歳未勝利戦(芝2000m)を勝ったマイネルデステリョが1分59秒8の2歳コースレコード(この時点では稍重)を記録するなど、時計上は金曜の雨の影響はほとんどなかった。

 今週から内3m地点に内柵を設置したBコースに変更。柵設置で先週までに傷んだ内ラチ沿いがカバーされたこともあり、土曜は内寄りを通る馬の健闘が目立った。土曜は、芝競走は6鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「5番手、3番手、4番手、3番手、3番手、8番手」と好位差しがよく決まった。決まり手の上では「逃げ切り」はなかったが、ラチ沿いの傷みが軽減され、ロスなく立ち回る馬の活躍も目立った。

 1R・2歳未勝利戦(芝1800m)は断然1番人気セントオブゴールドが快勝したが、2着は逃げたジューンミュゲが粘り込んだ。8R・3歳上1勝クラス(芝2000m)は3番手を追走した3番人気エトワールが直線では内ラチ沿いに潜り込んで快勝。2番手から粘り込んだキタサンバルカンに頭差競り勝った。エトワールの戸崎騎手の進路が、内を狙いたくなる騎手心理を反映した形。

 道中後方から外差しが決まったのはメイン11R・アルテミスS(芝1600m)を制した1番人気リアアメリアぐらい。最終4コーナー8番手から外を一気。ただ、これは単勝1・3倍の断然人気が示す通り、能力の違いも大きかった。このアルテミスSでは、逃げた5番人気ビッククインバイオが3着に粘った。それなりに力のある馬が内寄りを通ると、簡単にはバテない。

 日曜の東京都府中市は「曇」で降水確率10%。日が差す時間帯は少なく、一部の予報機関では「東日本は傘の出番もあり」と安定しない予報。雨さえ降らなければ、同じ良馬場でも土曜より一段乾いたレベルになるが、日曜当日の天気の動向は要チェック。内柵移動でラチ沿いの傷みが軽減された分、前に行くにしても、差すにしても内寄りを通る馬には注意したいところ。

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