距離延長でパフォーマンスを上げているヨハネスボーイ(撮影:高橋正和)
JRA4頭を地元10頭が迎え撃つ今年の北海道2歳優駿JpnIII。過去10年を振り返っても、JRA5勝:北海道5勝と全くのイーブン(出走頭数比率を加味すればJRA上位と云うべきか)なのだが、JRA優勝5頭の内枠をみると出走時点での2勝馬が3頭、1勝馬が2頭。うち1頭は次戦・全日本2歳優駿JpnIも制するディアドムス。戦歴浅い1勝馬の勝利は、この北海道2歳優駿がデビュー2戦目だった2012年アルムダプタ1頭のみとなっている。
今年のJRA勢4頭に「2勝馬」はおらず、ピオノノは前走3戦目での未勝利勝ち。キメラヴェリテは2戦目未勝利Vの後、1勝クラスで阪神ダ1400mを逃げて3着。ラーラクロリは新馬逃げ切りVからここが2戦目、マイネルアストリアは3戦目未勝利Vで前走1勝クラスの特別(プラタナス賞)8着という顔ぶれ。過去の結果に照らすと1勝クラスで3着のあるキメラヴェリテの好走確率が最も高そうに映るが、そこは戦歴の浅い2歳馬たち。いずれも決して侮ることはできないだろう。
とはいえ、「北海道2歳優駿JpnIII」としてはラストとなる今年の“主役”を、地元・門別勢が務める可能性が高いことは決して贔屓目だけでなく、上記データ面も後押ししていると言って良さそうだ。
特に距離を延ばしてからパフォーマンスを上げているヨハネスボーイ(ブリーダーズゴールドジュニアカップH1=1着、JRA札幌2歳ステークス=5着、サンライズカップH2=3着)、ティーズダンク(サンライズカップH2=1着)、アジュバント(ブリーダーズゴールドジュニアカップH1=2着、サンライズカップH2=2着)の重賞好走馬3頭にまずは注目。
さらに、前走が初の中距離戦だったJRA認定ウィナーズチャレンジ競走(オープン)で2着以下を大きく置き去りにしたタイセイサクセサー、盛岡芝1600mの「ジュニアグランプリM1」を遠征で制したフジノロケットらも「北の2歳ダート王」を狙える有力馬として、注視しておく必要があるだろう。
通常、門別ナイターのメイン競走は最終(主に12R)で組まれるのだが、ダートグレード競走である「北海道2歳優駿JpnIII」は一つ前(今夜は第11競走)で行われる。発走時刻は19時55分。いつものラス前レースより少し早いので、参加される皆様はぜひ御注意ください!
(文=ひだか応援隊)