毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【マイルCS(京都の芝傾向)】
近年のパターン通り、マイルCSの今週から芝はBコースからCコースに変更。内柵を外に移動したことで内寄りの傷みは軽減したが、それでも最後の直線の内ラチ沿いなどに傷みが出てきている。先週、エリザベス女王杯を勝ったラッキーライラックがイン差し。昨年のマイルCSは優勝したステルヴィオを筆頭に「内有利」に主導しただけに、今年も内寄りが伸びるか? 内寄りをまだ通ってOKか?これが最大のポイントだったが、土曜のレース傾向はあまりにバラエティーに富んでいて、傾向がつかみにくい困った結果?となった。連続開催7週目とあって、時計は多少掛かっている。
土曜は、芝競走は7鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「16番手、1番手、5番手、9番手、3番手、7番手、14番手」。逃げあり、豪快な大外一気あり。決まり手は多彩だった。まず驚いたのは3R・2歳未勝利戦(内回り1200m)。勝ったボンボヤージは後方16番手から最終4コーナーでも大外。とても届かないような位置から、上がり3F33秒7で突き抜けた。勝ち馬の能力もあるが、徐々に「中〜外差し」の傾向が出始めている。
マイルCSと同じ外回り1600mで行われた7R・3歳上1勝クラスは、4コーナー9番手にいたハッシュゴーゴーが突き抜けた。ただし、こちらは大外一気ではなく、馬群を縫って、最後は内寄りを突き抜けた。先週同様、力があれば、まだ内寄りを狙える状況といっていい。
日曜の京都は引き続き好天だが、多少時計が掛かるのは例年通り。優勝推定タイムは「1分32秒台後半〜1分33秒台前半」。