香港スプリント界の期待を背負うエセロ。勝てば史上初の3歳馬による優勝となる(撮影:森内智也)
昨年は香港国際競走4レースを完全制覇した香港勢だが、今年はかなり弱い布陣となり、厳しい結果を強いられると考えていた。しかし、アーモンドアイ、マジカルと有力馬の回避が相次ぎ、海外遠征で勝利することの難しさとホームの有利性を改めて痛感している。それでは、今年の有力な香港馬を何頭か紹介しよう。
まず、勝利を期待できる馬は2頭いる。1頭は香港ヴァーズに出走するエグザルタントだ。手綱を取るZ.パートン騎手もこの距離に自信を持っており、前走で2000mのジョッキークラブカップを勝利していながらこのレースを選んできた。英ダービー馬アンソニーヴァンダイクの存在が気になるところだが、このコンビなら2連覇が可能だろう。
もう1頭は香港スプリント界に颯爽と現れた新星、3歳馬のエセロだ。古馬相手にジョッキークラブスプリントを逃げ切ったスピードは圧巻だった。本番ではスプリント王国のJ.サイズ厩舎のGI馬たちも黙っていないだろうが、ハンデ差を考えてもエセロを負かすことは難しいだろう。
昨年までは香港馬が勝てるレースとして真っ先に名のあがっていた香港マイルだが、今年はビューティージェネレーションの2度の敗戦もあり、日本のトップマイラー、インディチャンプに注目する香港メディアは多い。だが、その強さを認めたうえで期待したいのがジョッキークラブマイルを制したワイククだ。今シーズンの成長力は目を見張るものがある。
香港カップは海外からの有力馬の回避が相次いだとはいえ、マジックワンドやウインブライトといった海外馬が中心となるだろう。彼らに一矢を報いるとすれば、調教師が今シーズンで完成の域に入るというライズハイになるだろうが、香港馬の劣勢は否めない。
(文=Ian Sham、訳=森内智也)
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