トリオンフなど、今週の主要調教馬場の時計/栗東トレセンニュース

2019年12月19日 14:00

中山金杯に向けて追い切りを行ったトリオンフ(写真手前、撮影:井内利彰)

 今週の栗東は17日の午後から雨。夕方には本降りとなり、18日の午前中まで降り続いた。ウッドチップに影響を与える量だったが、最近は雨が降っていなかっただけに、締まりを与えるという意味では走りやすい状態にしてくれた印象がある。

【坂路/4F51.9秒】
 12月18日。一番時計はヒルノマゼラン(栗東・昆貢厩舎)の4F50.3秒。一番時計の数字自体は先週の水曜日とほぼ同じだが、4F50秒台が4頭もいて、4F51秒台前半が11頭もいたので、かなり時計の出やすい馬場状態といってよいだろう。

 2F時計も速く、最速は23.5秒のドラグーンシチー(栗東・北出成人厩舎)。ラップ詳細は11.6秒、11.9秒だから、本当に終いしっかりした脚を使ったという印象。ただ、こちらも23秒台が5頭もいるので、走りやすい馬場状態であることは間違いない。

 19日。一番時計は4F50.5秒のミアグア(栗東・石橋守厩舎)。追い切り頭数が少なかったので、4F50秒台はこの馬を含めて2頭だけだったが、馬場状態としては前日とほぼ同じと考えてよいだろう。

 先週の馬場差は「-0.3秒」。今週は全体的な時計の出方を見ても、先週よりも走りやすい状態なので、馬場差は18日、19日とも『-0.5秒』で記録している。

【CW/5F66.0秒】
 12月18日。湿ったウッドチップを苦手とするような動きを見せた馬もいたが、それは少数。基本的には雨のおかげで走りやすく、時計も出たという印象の走りが多い。とはいえ、軽い馬場ではないだけに、時計を出した馬はそれだけ力強さもあると判断してよいだろう。

 アリストテレス(栗東・音無秀孝厩舎)はシエラネバダとの併せ馬だったが、3コーナーから4コーナーから一気に速くなるラップを踏みながらも、ゴール前まで余裕の手応え。1秒以上追いかけた相手にはしっかり追いつき、時計は6F81.7〜5F66.1〜4F51.7〜3F38.4〜1F12.1秒。一戦ごとに馬が確実に良くなっている印象を受ける。

 19日。この日は雨が降っていない分、前日よりも少し走りやすい環境だったかも知れない。そんな中、中山金杯(1月5日・中山芝2000m)に向けての追い切りを行ったのがトリオンフ(栗東・須貝尚介厩舎)。

 スワーヴアラミスを追いかける内容だったが、向正面からそれなりのラップを刻んでいく。淀みない道中の流れで、4コーナーは外から前を捕まえに行く。さすがに相手も走る馬だけに、ゴール前での手応えが見劣っていたが、馬体を並べるところまで持っていってのフィニッシュ。時計は6F81.0〜5F66.7〜4F52.4〜3F38.2〜1F11.8秒。4コーナーで通った位置を考えると、価値のある数字といった感じがする。

 先週の馬場差は「-0.4秒」。4Fで50秒を切った頭数を考えても、コーナーでグリップが利きやすく、ある程度時計が出る馬場なのは間違いない。よって、今週の馬場差は18日、19日とも『-0.6秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
 今週の芝馬場は雨の影響があって、追い切り頭数が増えることをイメージしていたが、さほど多くない。馬場の状態は雨の影響があったので、先週よりは気持ち時計を要しているかも知れない。よって、今週の馬場差は18日、19日とも『+0.3秒』で記録している。

 ポリトラック馬場での追い切り頭数は、雨の影響を受けて激増。18日だけで50頭近い追い切りが行われている。時計に関しては、極端に速い数字は出ていないが、スピードに乗って、見た目に食指が動くような走りを見せる馬が多かった。馬場差としては、先週と同じ『±0.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。

(取材・文:井内利彰)

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