現役最多のオークス4勝目を狙う福永(撮影・園田高夫)
「オークス・G1」(23日、東京)
キャリアの少ない3歳牝馬にとって、今回の舞台である芝2400メートル戦は、ほとんどの出走馬には未知の距離となる。そこで勝利の鍵となるのが騎手の手腕だ。
ファインルージュに騎乗する福永祐一騎手(44)=栗東・フリー=は、過去に同レースを3勝と現役最多タイの勝利数をマーク。自身の経験からパートナーを分析し、単独トップとなる4勝目を狙っている。
オークスを3勝している男の言葉だけに説得力がある。
ファインルージュに騎乗する福永は、武豊と並んで現役最多タイのオークス3勝を誇る。4勝目を狙うパートナーは、1200メートル戦でデビューした経緯があり、2400メートルの距離適性は気になるところだが、自身の経験則をベースに距離は克服できると思っている。
「自分がオークスを乗ってきた経験上、重要なのは操作性の高さ。距離適性より体ができていないこの時期において、どういったレースができるのかが大きなポイントになると思う」と分析。その上で
ファインルージュに関して、「非常に操作性の高い馬。血統的なものはあるけど、それは秋以降、体ができてから顕著に表れてくると思っている。僕自身は(距離を)全く気にはしてないです」と力強く言い切った。
これまで04年
ダイワエルシエーロ、05年
シーザリオ、07年
ローブデコルテを樫の女王に導いた。「
ローブデコルテと
ダイワエルシエーロは、オークス後は距離が短くなって走った。そのような馬でも、この時期なら距離をこなせることは結果が証明している。
ファインルージュもその下地はあると期待している」と、過去のオークス馬を例に挙げて説明。重要なのは決して長距離適性ではないと重ねて強調した。
勝てば史上5人目のJRA・G1通算30勝達成となる。「相手は強力ですけど、桜花賞では差のないところまで走ってくれました。非常に楽しみにしています」と期待を寄せた。ベテランの経験と巧腕で勝利をたぐり寄せ、打倒
ソダシを果たす。