再検査も陽性となり、失格の可能性が高まったメディーナスピリット
今年のチャーチルダウンズ競馬場で開催されたケンタッキーダービー(G1)を優勝したものの、レース後の血液検査で禁止薬物ベタメタゾンの陽性反応が検出されていたメディーナスピリット(Medina Spirit、牡3)。現地時間2日に同馬の再検査の結果が判明し、再検査も陽性と診断されたことを「Blood Horse」など現地複数メディアが報じた。
これを受けてチャーチルダウンズ競馬場を運営するチャーチルダウンズ社は、メディーナスピリットを管理するB.バファート調教師の管理馬を同社が運営する全ての競馬場において2年間の出走停止処分にした。同馬は失格となる見込みで、その場合2着のマンダロン(Mandaloun、牡3)が繰り上がりで優勝となる。なお、薬物陽性によって失格となればケンタッキーダービー147年の歴史のなかで1968年のダンサーズイメージ以来、2頭目となる。
メディーナスピリットは父Protonico(その父Giant's Causeway)、母Mongolian Changa、母の父Brilliant Speedという血統。ケンタッキーダービー優勝含め、通算成績6戦3勝(2着3回)。
ステロイド抗炎症薬のベタメタゾンはケンタッキー州での使用自体は禁止されていないが、レース2週前からの投与を禁じられている。また昨年2月にB.バファート調教師の管理馬ガミーン(Gamine、牝4)から、ケンタッキーオークス(米G1)レース後に同じベタメタゾンの薬物検査陽性反応が出て失格となっている。
B.バファート調教師は1953年1月13日、米アリゾナ州生まれ。米三冠馬のアメリカンファラオ、ジャスティファイなどを輩出し2009年に『アメリカ競馬名誉の殿堂博物館』の調教師部門で殿堂入りをしている。