中山、中京開催も前半戦が終了。先週の中京芝2000m新馬戦を勝ったディープインパクト産駒の
トゥデイイズザデイ(栗東・池江泰寿厩舎)をはじめ、今後が楽しみな馬たちが続々と勝ち上がっている。
今週、来週は2歳のオープン特別が組まれているが、クラシック路線という意味では、野路菊S(9月25日・中京芝2000m)と芙蓉S(10月2日・中山芝2000m)が注目されるだろう。
野路菊Sには全兄に京都2歳Sを勝った
ベルラップのいる
グーデンドラーク(栗東・池添学厩舎)や小倉芝2000mの新馬戦で2着に5馬身差の圧勝だった
マテンロウスカイ(栗東・松永幹夫厩舎)が出走を予定。芙蓉Sには小倉芝1800mの新馬戦を勝った
キタサンブラック産駒のドグマ(栗東・武幸四郎厩舎)などが出走を予定している。
【9月25日(土) 中京ダート1400m】
◆
ラニカイ(牝、父
ラニ、母コンプリカーター、栗東・松永幹夫厩舎)
半兄に2015年、2016年のオーバルスプリントを連覇した
レーザーバレット(父ブライアンズタイム)がいて、父は米三冠レースに出走した新種牡馬
ラニ。父の産駒はJRAで勝つことができていないものの、中京ダート1800mの新馬戦で4着だった
グレッチャー(栗東・安田隆行厩舎)など、勝利まであと少しというレース内容だった馬もいるだけに、そろそろという期待も湧いてくる。
本馬について「母方の血統は気性が激しいと聞いていて、それに
ラニですから、どんなに大変かと思っていたんですが、すごく扱いやすくて素直な馬ですね」と松永幹夫調教師。栗東では坂路とCWを併用して乗り込まれているが、CWでの動きは併せた相手に遅れる内容が続いた。ただ、相手が動いたということもあるだけに、最終追い切りでどんな動きを見せるか注目したい。鞍上は武豊騎手が予定されている。
【9月25日(土) 中京芝1400m】
◆
ヴァレッタカズマ(牡、父
ミッキーアイル、母ティッカーコード、栗東・安田隆行厩舎)
半姉に新馬、クローバー賞を連勝した
オータムレッド(父
ワールドエース)がおり、母系には2017年青葉賞2着
ベストアプローチ(父New Approach)がいるという血統。本馬は2020年セレクトセール1歳にて、8200万円で落札されている。
安田隆行調教師は「最初に栗東へ入厩したのが8月12日。この時はゲート試験に合格して、すぐに放牧へ出しましたが、当時はまだ頼りない感じ。それが9月1日にノーザンFしがらきから戻ってきて、調教を進めている現在はいい感じですね」と手応えが出てきた様子。9月16日のCWでは、レースでも騎乗予定の川田将雅騎手が跨って、古馬2勝クラスを追走して先着。しっかりと動けており、非常に楽しみな状態に仕上がっている。
【9月26日(日) 中京芝2000m】
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セレブレイトガイズ(牡、父
ハービンジャー、母ライフフォーセール、栗東・友道康夫厩舎)
半姉に阪神JFでGIを制した
ダノンファンタジー(父ディープインパクト)がおり、本馬は2019年セレクトセール当歳にて、2億2000万円で落札された、今年のPOGでも注目を集めた
ハービンジャー産駒。
7月8日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、その時はゲート試験に合格して放牧。8月21日に栗東へ再入厩してからは坂路とCWを併用して、しっかりと乗り込まれている。9月16日のCWでは、レースで騎乗予定の福永祐一騎手が跨り、
マイラプソディ、新馬2着
ダンテスヴューを追走する3頭併せ。ゴール前では劣勢だったが、少し反応が鈍かっただけで、ゴールを過ぎたところでは前に並びかけていた。追うごとに動きは良くなっている印象を受けるだけに、最終追い切りの動きにも注目したい。
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ミクロユニヴェール(牝、父
モーリス、母エクレールアンジュ、栗東・池添学厩舎)
祖母は
アドマイヤキラメキということで、おじに2014年チャレンジCを勝った
トーセンスターダム(父ディープインパクト)やおばに2020年オールカマーを勝った
センテリュオ(父ディープインパクト)など、重賞ウイナーがいる血統。
本馬は6月10日に栗東へ入厩し、7月1日にゲート試験を合格。その後、ノーザンFしがらきへリフレッシュ放牧に出て、9月3日に再入厩。8日には坂路で4F53.4秒をマークし、15日にはCWで併せ馬を消化、6F83.4秒をマークしている。鞍上は藤懸貴志騎手が予定されている。
(取材・文:井内利彰)