「チャンピオンズC・G1」(12月5日、中京)
サウジアラビアにそれがあるのかは分からないが、
チュウワウィザードが全22戦で『掲示板』を外したのは、21年2月のサウジC(9着)と6月の帝王賞(6着)の2回だけ。父キングカメハメハ、母父デュランダルから受け継いだ筋肉&骨量の多さが、いかなる舞台でも崩れない土台を築いているのだろう。
“深い”母系も魅力的だ。強さの源は4代母の
ダイナフェアリー(86年京成杯などG3・5勝)。産駒のローゼンカバリー(96年セントライト記念などG2・4勝)やサマーサスピション(95年青葉賞)の活躍もさることながら、
パワー型ティンバーカントリーのエッセンスを加えた
セプテンバーソング〜
オータムブリーズの系統から、ダートのトップホースを輩出した点は、日本競馬の大きな功績と言える。
18年チャンピオンズC覇者でG14勝を挙げた
ルヴァンスレーヴとはいとこの関係に当たり、
スピードに加えて持久力が求められる中京ダート9Fは持ってこい。手堅い走りから、まず掲示板を外すシーンは考えにくく、得意の舞台で連覇を成し遂げる可能性は十分あるだろう。(デイリースポーツ・松浦孝司)