今週デビュー予定のゴーシェナイト(ユーザー提供:Victoryさん)
2021年の開催も残すところ3節になった。今週の中山ではキングカメハメハ産駒、ディープインパクト産駒、ロードカナロア産駒などの血統馬がスタンバイしており、デビュー戦の走りに注目だ。
【12月18日(土) 中山芝2000m】
◆ゴーシェナイト(牡、父キングカメハメハ、母モルガナイト、美浦・黒岩陽一厩舎)
アグネスデジタル産駒の母はデビュー勝ちを含め、芝1800〜2000mで4勝した。6歳上の半兄ブラックスピネル(東京新聞杯)、2歳上の半兄ベスビアナイト(現3勝クラス)、1歳上の半姉インフィナイト(現2勝クラス、サウジアラビアロイヤルC2着)をはじめ、6頭の兄姉は全て勝ち上がっている。叔父には重賞2勝(AJCC、京都記念)のダンビュライトがおり、堅実に走る一族だ。
当初は10月の東京で下ろす予定だったが、熱発したために立て直しを図った。「予定が延びたけど、当時に比べると確実に良くなっている。乗り手が促さなくても動けるようになってきた。切れるというより、いい脚を長く使うタイプ。長めの距離がいいと思います」と黒岩陽一調教師。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
◆マイネルメサイア(牡、父ゴールドシップ、母マイネソルシエール、美浦・手塚貴久厩舎)
ロージズインメイ産駒の母はフローラSで2着に入り、オークスと秋華賞にも出走した。叔父にはマイネルストラーノ(共同通信杯3着)がいる。「もう少し幅が出てくるといいけど、背中の感じなどはいい。ゴールドシップ産駒にしては手が掛からないし、おっとりした性格。体形的にも長めの距離がいいと思います」と手塚貴久調教師。
鞍上は戸崎圭太騎手を予定している。
【12月19日(日) 中山芝1600m】
◆アオイモエ(牝、父ディープインパクト、母ハーエミネンシー、美浦・中舘英二厩舎)
母は芝9Fの米G1馬(クイーンエリザベス2世チャレンジカップS)。ゲート試験に合格後は山元トレーニングセンターで乗り込み、この開催を目標にしてきた。ここ2週はウッドチップコースで1F11秒台をマークしている。「1本目の追い切りではモタついていたけど、ひと追い毎に変わってきた。ディープ産駒の小柄な牝馬で芝向きの軽い走りをする。気持ちの面は真面目な子だし、スピードもありそうです」と中舘英二調教師。
鞍上は石橋脩騎手を予定している。
◆スウィートプロミス(牝、父モーリス、母アースサウンド、美浦・尾関知人厩舎)
米国産の母はダートの短距離戦で活躍し、交流重賞のオーバルスプリントを勝っている。前週の芝1600mを除外になり、今週にスライドする形になった。「うちの厩舎にいた兄姉(ガーデンコンサート、サウンドトラック)に比べると柔らかみがあるし、気持ちの面もピリッとしている。稽古では余裕を持って動けているし、芝向きのスピードがありそうです」と尾関知人調教師。
鞍上は三浦皇成騎手を予定している。
◆ホウオウベリテ(牡、父ロードカナロア、母キョウエイトルース、美浦・高木登厩舎)
2020年のセレクトセールに上場され、取引価格は4400万円。半兄にサウンドトゥルー(チャンピオンズC、東京大賞典、JBCクラシック)、ルールソヴァール(佐賀記念)、アナザートゥルース(ダイオライト記念、アンタレスS)、ホウオウトゥルース(現オープンクラス)がいる。「ダートで走っている兄たちとはタイプが違う。軽い走りで芝向きだと思います」と高木登調教師。
鞍上は菅原明良騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)