中山金杯に出走予定のトーセンスーリヤ(撮影:橋本健)
昨年暮れの開催ではAコースが使用されていたが、この開催は内埒から6mのところに仮柵が設けられたCコースで競馬が行われる。幸い、天気も良さそうで良いコンディションの下で2022年の競馬を迎えられそうだ。
中山金杯はフルゲート17頭で行われるコーナー4つの2000mハンデ戦。時に例外もないわけではないが、基本的には器用さが求められるレースで、4角ではある程度のポジションをキープしたいところだ。
◎トーセンスーリヤは昨年の函館記念、一昨年の新潟大賞典の優勝馬で、昨年のサマー2000シリーズのチャンピオン。逃げなくても競馬ができる馬だが、前走の天皇賞・秋はハナを奪いにいったところ2角で前に入られて折り合いを欠いてしまった。一応のリカバリーはできたもののさすがに超一流馬相手に瞬発力勝負の競馬になってしまっては分が悪かった。
中山競馬場は過去2勝を挙げているほか、昨年の中山記念5着。この時は半年の休み明けだったがハイラップを刻む逃げ、先行馬を積極的に追いかけて最後の直線でも十分な見せ場を作った。今回はトップハンデを背負うことになったが、前々走新潟記念2着時と同斤量なら大きなマイナスではないはず。
〇レッドガランは大阪城Sの勝ち馬。条件時代は中距離を中心に使われていたが、新潟大賞典6着、鳴尾記念5着のあとはマイルを主戦場としてリステッドレースで3着4回。マイル独特の瞬発力勝負では切れ負けしている印象だ。
本馬はロードカナロア産駒ながらも母ダンスオンザルーフは2000mの新馬戦で逃げて3着。本馬の半弟ダルムシュタットがダート2100mで2勝なら、距離だけで見限るのは早い気がする。
▲ヒートオンビートはチャレンジCの2着馬。2400mの距離で初勝利を挙げてから長い距離を選んで使われて重賞初挑戦となった昨年春の目黒記念は2着。休み明けの京都大賞典は休み明けの大外枠でやや気負うようなシーンもあって人気を裏切ってしまったが、チャレンジCではしっかりと我慢を利かせて2着を確保している。
勝負どころで動くに動けないような場面があり、それが最後の瞬発力につながったという見方もできるが血統からは中距離向き。2度目の中距離戦で重賞初制覇を狙っている。
△ヴィクティファルスはスプリングSに勝って、デビュー2戦目の共同通信杯ではエフフォーリアの2着。シャフリヤールやステラヴェローチェに先着している。母ヴィルジニアがシルバーステートの半姉という血統で距離短縮を味方にしたい。
△決め手鋭いスカーフェイスと、一昨年の2着馬で昨年3着△ウインイクシードも押さえておきたい。