得意コースで巻き返しを狙うタガノビューティー(撮影:井内利彰)
優勝馬にはフェブラリーSへの優先出走権が与えられるレースで、過去10年間だけでも一昨年のモズアスコット、18年のノンコノユメ、16年のモーニンがこのレースとフェブラリーSを連覇するなど関連性が高いことでも知られるレースだ。
◎タガノビューティーはリステッドレースのオアシスS、そして今回と同じ東京競馬場1400mコースの欅S優勝馬。新馬、プラタナス賞を連勝し、3歳春はヒヤシンスS2着、青竜S3着とダート馬にとってのエリートコースを歩み、そして堅実な成績を残してきた。武器は強烈な末脚。前々走の武蔵野Sでは1番枠が仇になり、前走は58キロの別定斤量と大外枠に泣かされた格好になったが、芝のスタートが得意ではないこの馬にとっては厳しいレースだった。東京コース1400mは3戦して2勝2着1回と得意にしているコース。乗り替わった津村騎手の手腕にも期待したい。
〇オメガレインボーはアハルテケS優勝馬。条件馬時代はマイル以上の距離で先行力を活かすような競馬をしていたが、昨秋の武蔵野Sから追い込む競馬を試み、同レース3着のちカペラS3着。初のスプリント戦が芝スタートで、しかもモズスーパーフレアが作るペースということで前半は置かれてしまったが、3〜4角で差を詰め最後は内ラチ沿いから伸びてきた。もうワンパンチ欲しい印象もあるが、前走で厳しい競馬をしたことがプラスになりそうだ。
さすがに本命にはできなかったが南関東から参戦の▲モジアナフレイバーのレースぶりにも注目したい。19年東京大賞典ではオメガパフューム、ノンコノユメに次ぐ3着で、この時は4着ゴールドドリームに先着を果たしている。東京ダービー4着馬で、勝島王冠2連覇という中距離のイメージだが、盛岡競馬場の南部杯も3着。母ナスケンアイリスはセイウンコウセイの半姉という血統で、一昨年はフェブラリーSに挑戦して6着。この時は芝スタートなど同情すべき点が多数あり、それでも悪くないレース内容だった。馬券の仲間には加えておきたい。
武蔵野ステークス優勝△ソリストサンダーは押さえておかなければならない1頭であるし、東京1400m戦で5戦して4連対の△スリーグランド、昨年の3着馬△タイムフライヤーも注意が必要な馬たちだ。