「東京新聞杯・G3」(6日、東京)
思い出のレースで存在感を放つ。騎手時代に障害の名手として名をはせた田中剛調教師(60)=美浦=が、唯一の平地重賞Vを決めたのが95年東京新聞杯(
ゴールデンアイ)だった。
初めてコンビを組んだ95年中山金杯(当時の名称は金杯)で、13番人気ながらサクラローレルの2着に激走すると、雪でダート変更となった東京新聞杯を豪脚発揮で完勝。ゴール前では右手を振り上げて喜びを爆発させた。「当時のアメリカで、ステッキを放り投げる
ガッツポーズがはやっていてね。それをやろうとしたら、勢いが足りなくてステッキを落としたみたいになっちゃった(笑)」と27年前を懐かしむ。
22年は調教師として、4歳牝馬
エイシンチラーを東京新聞杯に送り込む。最終追い切りは美浦坂路で4F54秒6-39秒6-12秒1をマーク。「いいアクションで元気が良過ぎるくらい。ヴィクトリアMを使いたいので、同じコースでいい走りができれば。縁の深いレースでもあるし、頑張ってほしいね」と期待を寄せていた。(デイリースポーツ・刀根善郎)