兄と同じく雄大な馬格のブラストウェーブ(撮影:竹之内元)
早いもので6月の3回東京開催も最終週。例年通り、土曜日に芝1800mの番組が組まれている。昨年の上位3頭はジオグリフ(皐月賞1着、札幌2歳S1着)、アサヒ(東京スポーツ杯2歳S2着)、アスクビクターモア(弥生賞ディープインパクト記念1着、日本ダービー3着)。今年も素質馬が揃いそうで楽しみな一戦だ。
【6月25日(土) 東京芝1800m】
◆ブラストウェーブ(牡、父ハービンジャー、母ツルマルワンピース、美浦・大竹正博厩舎)
有馬記念の勝ち馬ブラストワンピースの全弟。先週の追い切りはウッドチップコースで3頭縦列の最後尾から追走させ、6F80.3-66.0-51.8-37.4-23.7-11.5の時計をマークした。兄と同じく雄大な馬格だが、動きには重たさを感じさせない。
「離れた前を追いかけたこともあるし、全体的に速い時計が出た。馬体重は540kgぐらい。お兄さんよりも骨格がある。性格的には似ている感じ。同じ時期の比較では完成度が高そうな印象です」と大竹正博調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。
◆レッドディライト(牡、父エピファネイア、母ディエンティ、美浦・木村哲也厩舎)
伯父に米G2スーパーダービーの勝ち馬Fantasticat、いとこに米G1トリプルベンドHの勝ち馬Centralinteligenceがいる。先週の追い切りはウッドチップコースで7F100.1-83.8-68.8-54.2-39.3-25.0-12.0の時計をマーク。3頭併せの真ん中で負荷を掛けた。
「順調にメニューをこなしてくれています。最初に入厩してきた頃は気難しいところを見せていたけど、だいぶトレセンの環境にも慣れた感じ。再入厩後は気性面の成長が感じられます。広いコースでスムーズな競馬ができればいいですね」と太田調教助手。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
◆シャンドゥレール(牡、父エピファネイア、母マジェスティッククオリティ、美浦・国枝栄厩舎)
2021年のセレクトセールに上場され取引価格は9240万円。一族からは米G1・2勝(CCAオークス、マザーグースS)のOctaveが出ている。先週の追い切りはウッドチップコースで同期のロジザキアと併せ、6F82.5-65.6-50.7-36.4-23.6-116の時計をマークした。
「エピファネイア産駒の男馬らしい力強さを感じる。気性的にも距離は長めのところがいいと思う」と国枝栄調教師。鞍上はM.デムーロ騎手が予定されている。
【6月26日(日) 東京芝1600m】
◆ジュドー(牡、父モーリス、母パンデイア、美浦・手塚貴久厩舎)
1歳上の全兄アバンチュリエ(現2勝)は昨年、同じ週に東京の芝1600mでデビュー勝ちを決めた。いとこにはシゲルピンクダイヤ(桜花賞2着、秋華賞3着)、シゲルピンクルビー(フィリーズレビュー1着)がいる。
「ひと追い毎に馬体が締まり、だいぶ動けるようになってきた。普段から気持ちが入りやすいので、当日のテンションがポイントになってくると思う」と手塚貴久調教師。鞍上は岩田望来騎手が予定されている。
なお、先週のデビューを予定していたグランベルナデット(牝、父キズナ、母ラブリーベルナデット、美浦・大竹正博厩舎)、コスモオピニオン(牡、父ダノンバラード、母オピニオン、美浦・黒岩陽一厩舎)は抽選で除外になったため、ここにスライドする予定。
その他ではアルヴィエンヌ(牝、父ダイワメジャー、母アルル、美浦・林徹厩舎)、サトノヴィレ(牡、父デクラレーションオブウォー、母ダイワジェラート、美浦・鹿戸雄一厩舎)、フラグランツァ(牡、父ハービンジャー、母アドマイヤアロマ、美浦・戸田博文厩舎)、マイネルビジョン(牡、父Oscar Performance、母ソングオブアイスアンドファイア、美浦・高木登厩舎)、ロジザキア(牝、父キズナ、母ザキア、美浦・国枝栄厩舎)などがデビューを予定している。
(取材・文:竹之内元)