黒潮盃に出走するライアン(ユーザー提供:砂肝さん)
8月17日に大井競馬場で行われる黒潮盃(3歳・SII・ダ1800m)。1967年に南関東3歳三冠の前哨戦という位置づけで創設されたレースで、1999年に夏季開催に移動。2004年からは地方全国交流競走になり、各地の3歳馬にも門戸が開かれた。
JRAのレパードSとレースの位置づけは近く、秋の大舞台を見据える3歳馬が集う。春の南関東クラシック三冠を戦ってきた馬や、夏場に力をつけて挑む上がり馬、短距離で実績を重ねて中距離に挑む馬など様々な路線から出走馬が集う難解なレースとなっている。今年も夏の暑さを吹き飛ばすような熱戦に期待したい。
発走は17日(水)の20時10分。主な出走馬は以下の通り。
■ナッジ(牡3、大井・佐野謙二厩舎)
昨年5月ホッカイドウ競馬でデビュー。3戦目の未勝利戦を勝ち上がり、8月のJRA認定競走で2勝目を挙げるとサンライズCまで3連勝。続くJBC2歳優駿でも地方馬最先着の2着に好走し、NARグランプリ2歳最優秀牡馬にも選ばれた。3歳時は雲取賞2着、京浜盃3着など南関東三冠の前哨戦で見せ場を作った。今回は仕切りなおして久々の重賞タイトル奪取を目指す。
■ライアン(牡3、浦和・小久保智厩舎)
父ディープインパクト、母はペルーのG1馬という超良血馬。2歳時の成績は6戦4勝。昨年の船橋の平和賞を制し、全日本2歳優駿にも出走した。3歳時は雲取賞6着、続くクラウンCは殿負けと前哨戦では見せ場を作れなかったが、羽田盃では13番人気の伏兵評価を覆し、矢のような末脚で2着に激走した。前走の東京ダービーは結果が出なかったが、羽田盃と同条件の舞台で巻き返しに期待したい。
■クライオジェニック(牡3、大井・藤田輝信厩舎)
昨年7月にデビューを迎え、2戦2勝で2歳シーズンを終えた。今年2月の雲取賞は重賞初挑戦ながら5着に健闘し、3月に行われたクラシックトライアルを勝利してクラシックへの切符を獲得。東京ダービーではこれまでと一転、追い込む競馬を見せ2着に激走。続くジャパンダートダービーでも地方馬最先着の5着に健闘しており、地方馬同士に戻る今回は重賞初制覇の期待十分。
他にも、3歳OP競走の若竹賞を制しているコスモファルネーゼ(牡3、大井・宗形竹見厩舎)や、マイル以下の重賞を4勝しているスティールルージュ(牝3、船橋・張田京厩舎)などが出走。また、他地区から参戦予定の兵庫ダービー3着馬ローグネイション(牡3、兵庫・田中範雄厩舎)は、母ミスミランダー(2016年覇者)との母仔制覇に期待がかかる。