【新潟2歳S】タマモブラックタイ 奥深い母系 新種牡馬の活力得て発展に期待

2022年08月22日 06:00

 タマモブラックタイの5代血統表

 「新潟2歳S・G3」(28日、新潟)

 現実問題として、私が愛する日本古来の血統が着実に衰退しているのは事実です。ちょっと寂しさを感じている昨今ではありますが、時折見かける“激シブ血統”に励まされつつ、当コラムは今なお存続しています。

 新潟2歳Sにも発見しました。小倉の新馬戦を快勝したタマモブラックタイの母系は深く、実に私好みだ。掘り下げてみると、7代母アマリテュードまでさかのぼり、5代母は80年桜花賞でハギノトップレディの2着に好走したタマモコトブキというメアーライン。半世紀以上もバトンを繋いでくれた一族には感謝の意を表したい。

 この牝系は、冠名に“タマモ”が付けられていますが、3代母だけがなぜかダイヤモンドピアスという馬名。疑問に思って、同馬を管理していた中竹師に話をうかがうと、「分からないなあ」と苦笑いでした。ただ、何でも話は聞いてみるもので「実はね、あの馬は僕に調教師としての初勝利(99年6月)をプレゼントしてくれたんです」と、意外なところから引き出しが開きました。

 このダイヤモンドピアスの子どもが、13年京阪杯を制したアースソニック。「ノースヒルズさんで初めて重賞を勝たせていただいた馬。しかも、厩舎300勝のメモリアルもあの馬でした」と言うから不思議な縁。アースソニックの半姉タマモピアスから派生した一族が、タマモブラックタイへと続きます。

 「ダイヤモンドピアスは400キロそこそこの小さい馬で、サクラユタカオーの子でもスピード系だった。タマモイヤリングからは晃一(角田調教師)の系統になったけど、この牝系はみんな走っているからね。今どき珍しい生粋の日本ブランド。これからも頑張ってほしい」と中竹師。新種牡馬デクラレーションオブウォーの活力を得て、益々発展してほしい一族だ。

新着ニュース

ニュースを探す

ご意見・ご要望

本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。

  • ご意見をご記入ください。

頂いたご意見には必ずスタッフが目を通します。個々のご意見に回答できかねますことを予めご了承ください。
また、連続して複数送信されると、受付できないことがあります。予めご了承ください。