紫苑Sに出走予定のサークルオブライフ(c)netkeiba.com
重賞競走に格上げされる前から中山競馬場芝2000mを舞台に行われているレースで、秋華賞を目標とする馬にとっては重要なステップレース。現在では上位3着以内に同レースへの優先出走権が付与される。牡馬クラシック第一弾の皐月賞と同じ距離コースで、スタート直後とゴール前に急坂が待ち受ける難コースで、馬齢重量戦。基本的には実力馬に有利な舞台設定だ。
◎サークルオブライフは昨年の最優秀2歳牝馬。昨秋の中山開催で未勝利戦を勝ったときは出遅れながらも12.4〜12.1〜12.0〜11.9の加速ラップを豪快にまくって4角ほぼ先頭。ニシノラブウインク以下を突き放して初勝利。その後アルテミスSはとても届かないような位置から脚を伸ばし、阪神ジュベナイルフィリーズも早め先頭から押し切った。
芝短距離3勝の母にエピファネイアという配合で、一瞬の脚というよりも長く良い脚を使えるのが武器。内枠を引いたチューリップ賞は前半にポジションを取りに行ったのが最後に響いた印象で、外枠を引いた桜花賞はイン伸びの馬場に泣かされた、長くゲートで待たされたオークスは参考外。スローペースの流れが予想される少頭数競馬で、この馬の持ち味がフルに発揮されることを期待する。
〇スタニングローズはフラワーCの優勝馬で、オークス2着馬。薔薇一族のファミリーにキングカメハメハ×クロフネという配合でジョッキーのゴーサインに素早く反応できるのが強み。成長曲線がゆっくり目なのか2歳時は能力を感じさせながらもやや歯がゆい競馬を続けたが、春はこぶし賞ではセイウンハーデスを、フラワーカップでもニシノラブウインク相手にも完璧な勝利を収めるなど、充実のシーズンとなった。休み明けでも恥ずかしい競馬はできない。
▲サウンドビバーチェは菜の花賞優勝で、チューリップ賞4着。3着がサークルオブライフで5着ウォーターナビレラだから価値は高い。半姉にアネモネS2着メイショウメイゲツ、アイビスサマーダッシュ3着プリンセスムーンがいる血統だが、桜花賞への優先出走権を取り逃がすと最終登録も行わずにオークス一本に備えたくらいだから距離はこなせると判断したはず。そのオークスは無念の競走除外。ここで秋華賞の権利をしっかりとつかんでおきたいところだ。
△ニシノラブウインクはフラワーカップ2着。未勝利時代にはサークルオブライフの2着もある。大外枠から果敢に逃げたオークスは8着だったが、それでも最後の直線で見せ場を作った。ペース次第ではあっと言わせることもありそうだ。先行力のある△サンカルパも2勝クラス特別で勝ちに等しい内容。押さえておきたい。