優勝馬にはマイルチャンピオンシップの優先出走権が付与される重要な前哨戦で過去10年間で、このレースをステップにマイルチャンピオンシップに挑んだ馬は延べ50頭いて2勝2着3回3着2回。重要なステップレースとして位置づけられている。

　1番人気馬は3勝2着1回で、3番人気まで枠を広げれば7勝2着5回3着2回。別定重量で行われるGII競走らしく、実力馬に有利な条件設定になっている。

　◎ソウルラッシュはマイラーズカップの優勝馬。2歳12月に2000mの新馬戦に勝ったあとは長い距離のレースを使われていたがマイルに転じて4連勝。距離短縮に加え、ブリンカーの着用もプラスになった模様だ。

　GI初挑戦となった安田記念はスタートから流れに乗れず、最後の直線でも何度も前が詰まって力を出し切れなかった。それでも勝ち馬から0秒6差なら、あの1戦だけで見限れない。本来は、先行もできるはず。東京競馬場で勝ち星はないものの、不向きとも思えず、巻き返しを期待したい。

　〇セリフォスは昨年のデイリー杯2歳S、そして新潟2歳S優勝馬。朝日杯フューチュリティSは僅差の2着。朝日杯を勝ったのは後のダービー馬トウデュースなので大きく評価を下げる必要はない。

　NHKマイルカップは1番人気4着。古馬相手の安田記念は勝ち馬から0秒1差4着だった。ダイワメジャー産駒らしくいバテないスピードが身上で、デビューから一貫してマイル戦を使われ、大きくは崩れていない安田記念の経験を活かしたい。

　▲ダノンスコーピオンはNHKマイルカップ優勝馬。朝日杯フューチュリティSは2着セリフォスとは半馬身差3着。アーリントンカップは最後の直線で力強く伸びて重賞初勝利。NHKマイルカップは早め先頭から後続の追撃を振り切った。春シーズンは、まだ未完成の部分を多く残していたがひと夏越しての成長も見たい。

　マイペースで行けそうな△アルサトワ、逆に瞬発力勝負になれば△エアロロノア、△スマートリアンも侮れず、長期休養明けを1度使われた△ピースワンパラディも無視はできない。