◆第12回みやこS・G3(11月6日、阪神・ダート1800メートル)
週末4重賞の出走馬が3日、確定した。みやこS・G3(6日、阪神)では、4歳&前走・太秦Sローテの
ヴァンヤールに激走ムードが漂う。
みやこSはJBCが京都で開催された18年を除き、2010年から過去11度開催。昨年までに4歳馬が7勝をマークし、3勝の6歳馬、1勝の5歳馬などを圧倒する。今年はハピ、
ブリッツファングなどが人気を集めそうな3歳馬に至っては0勝。見事に古馬の壁にはね返されている。今回出走する4歳馬は3頭だが、人気薄でも不気味なのが
ヴァンヤールだ。
理由は
ステップにある。
ヴァンヤールは太秦S5着。02〜16年にかけて短距離戦だった同レースは19年から再びみやこSと同距離の1800メートルで施行され、同年の参戦組から3年連続でみやこSの勝ち馬を輩出している。直近に同距離(19、21年は同舞台)を経験していることが大きな強みになっているのだ。過去の勝ち馬11頭のうち5頭が重賞を
ステップにしているが、太秦Sなどのオープン特別組も6勝。レース格を問わないのも特徴だ。
今回は太秦S1着の
ハギノアレグリアスも参戦するが、前走から連勝でみやこSを勝ったのは2例のみ。太秦Sの勝ち馬で唯一このレースに出走した20年の
ベストタッチダウンは10着に敗れ、最近3年は太秦S〈2〉〈4〉〈2〉着馬が勝利をつかんだ。5着で上位争いに加わった
ヴァンヤールも勝機ありとみていいだろう。
また、デビュー4年目の団野はJRA通算168勝をマークしているが、コース別の勝ち星は阪神・ダート1800メートルが13勝で自己最多。「阪神は好きな競馬場。直線に坂があってタフ。最初に脚を使わせすぎると、最後にしんどくなることも理解できています」とコースを把握し、好成績につなげている。頼もしいパートナーを得た4歳馬の大駆けに期待だ。(戸田 和彦)