◆第50回エリザベス女王杯・G1(11月16日、京都競馬場・芝2200メートル)
西山智昭記者が注目する「考察」見立て編は実績上位の古馬勢より、3歳馬に注目した。
過去10年を振り返ると、エリザベス女王杯はG1馬が堅実だ。各年の最先着馬は3勝、2着1回、3着3回で、掲示板を外したのは21年(
レイパパレ=6着)だけ。ただ、今年はG12勝を中山で挙げ、昨年は1番人気で5着に敗れた
レガレイラと、今年3戦〈13〉〈8〉〈15〉着と不振が続く
ステレンボッシュ。現時点では実績馬より3歳馬が気になっている。
天皇賞・秋で
マスカレードボールと
ミュージアムマイルが3歳ワンツーを決めたのは記憶に新しいが、スポーツ報知評論家の小島太さんは自身のコラムでこう分析していた。
「育成技術、調教技術の向上に加え、関連施設の充実で、競走馬全体の仕上がりが早くなり、今は3歳と古馬の力差をほとんど感じない。そういう現状での斤量2キロ差はかなりのアドバンテージ」
なるほどと納得させられた評論は、今回の一戦にも大いに参考になる。エントリーした4頭中3頭はいずれも牝馬3冠で上位争いしていて目移りするが、現時点での注目は桜花賞3着、オークス5着の
リンクスティップ。前走の紫苑Sでも◎を打ったが、中山のコース形態は合わなかった印象。京都外回りなら十分に見直せる。(西山 智昭)