きっちり先着を果たしたシャフリヤール(撮影・石湯恒介)
「
ジャパンC・G1」(27日、東京)
3月のドバイシーマC以来、G1・3勝目を狙う
シャフリヤールが17日、栗東芝で1週前追い切りを敢行した。併せた僚馬を並ぶ間もなく抜き去り、鋭い切れ味を披露。上昇ムードを漂わせている。ダービー馬としてここは負けられない立場。海外からの刺客を蹴散らす準備は着々と整いつつある。
第88代ダービー馬
シャフリヤールは、福永(レースはC・デムーロ)を背に初めて栗東芝へ。
プライムフェイズ(5歳3勝クラス)が5馬身ほどリードする形で向正面からスタートした。道中は折り合いをピタリとつけて直線は内へ。鞍上が手綱を緩めると勢い良く加速し、僚馬を馬なりのまま1馬身半ちぎってフィニッシュした。
躍動感あふれる動きで5F67秒1-37秒8-11秒2をマーク。2週前の段階で藤原師が「もうちょっと工夫せなアカンな」と話していた部分についてはあえて語らなかったが、「来週に向けて、うまく調整する感じで追い切った」と意図通りの調教が進められている様子だ。
昨年は
コントレイル、
オーソリティの後じんを拝す形で3着。指揮官が「1コーナーでパンク(故障)するかもしれないと思ったくらい、かわいそうな競馬だった」と振り返るように不利が大きかったもの。「前走は一番の条件とは違う中でも頑張って走ってくれていた。やっとベストの条件で走れるな」と、世代の頂点に君臨した舞台で巻き返しを見据えている。
今年は海外馬4頭が参戦するなど、例年以上に混戦ムードが漂う。日の丸を背負う総大将が、絶対に負けられない戦いに向けて着々と爪を研ぐ。