「京都2歳S・G3」(29日、京都)
偉大な姉とは、ひと味違う。19年阪神JFを制すなどマイル以下の距離で重賞4勝を挙げた
レシステンシア。その快速馬を姉に持つ
バルセシートが血の壁を超えて、新たな領域で重賞初挑戦での初制覇を狙っている。
京都での新馬戦で見せたのは非凡な瞬発力。中団でゆったりと折り合い直線に向くと、追いだされてからは瞬時にギアを上げてグングンと加速し、あっという間に2着以下に3馬身半差をつけた。姉も担当した金浜厩務員は「正直びっくりしたね。新馬戦にしては流れてくれたというのもあったけど、いい切れ味を見せてくれた」と頼もしそうに語る。
3歳秋から500キロ台で推移するなど大柄だった姉とは違い、弟は460キロ台と標準サイズだが、均整の取れた馬体。父がダイワメジャーから
キズナに変わり、気性の激しさも和らいだ。「いい意味で遊びがあるね。1周コースもこなせると思うし、その価値はある」と世話役はうなずく。「お尻のあたりがひと回り立派になっている」と上積みも十分。伝統の2歳重賞を制して、来春への可能性を広げる。