ルメールを背に馬場入りするオネスト。右はシャペ師(撮影・村上 大輔)
G1企画「展開王」は秋初戦のスプリンターズSで高木記者が◎△☆で3連単46万8950円的中。そこからも好調が続き、先週のマイルCSでは新谷記者が◎△☆で3連単14万2650円を的中した。今週は東京・渡辺記者があす発走「第42回
ジャパンC」の展開を予想。遅い流れと荒れた馬場から最後は
パワー&
スピードが求められると読み、1枠2番の外国馬
オネストを本命に推した。
「
パリダカ」。
オネストを管理するシャペ師が口にした。「パリ・
ダカールラリー」。砂上を走る「世界一過酷」と言われるモータースポーツ競技。師は前走の凱旋門賞を振り返って言った。「馬場が重くて、あれではパフォーマンスは測れない。パリ・
ダカールラリーにフェラーリが出ているようなものだよ。
スピードがあって良馬場を得意としているし、
ジャパンCは合っている」。
3走前のパリ大賞を見ていただきたい。6頭立ての最後方。欧州の競馬らしく道中じっくり脚をためて直線を向く。追い出しを待って、待って残り400メートルから追い出すと瞬時に加速した。一気に外を突き抜ける。一頭だけ、“外国馬離れ”した末脚だった。日本馬が総崩れした超道悪馬場をこなせなかったのは、日本の馬場が向くとも取れる。
では、展開を読む。
ユニコーンライオンの単騎逃げ。
シムカミル、
ボッケリーニ、
テーオーロイヤルなどが続く。人気する
シャフリヤールはもう一列後ろの外めに付ける。確実に遅い流れ。日本のペースに戸惑いがちな外国馬がテンで置かれる心配はない。
オネストは絶好の2番枠を生かして中団の内をキープ。
ダノンベルーガは中団の外で脚をためる。
逃げ馬は
ノーマーク、直線まで動きはない。さぁ、ヨーイドン。ただ、上がり32秒台とはいかない。Cコースに変わり4日目、土曜日には雨も降りそうで馬場は荒れ、重めだ。瞬発力に加えて、
パワーも求められる。
オネストの出番だ。元から備える欧州の
パワーに、師が自信を見せる
スピード。内でロスなくためた末脚が一気にはじける。荒れた内の芝を蹴散らしながら内からズドン。
鞍上ルメールも心強い。フランスの名手であり日本の名手。そしてJRAのG142勝のうち東京で19勝を挙げている。東京の名手でもあるのだ。
オネストと同じ
フランケル産駒、
ソウルスターリングでオークスも勝っている。仕掛け、位置取りも間違えない。
05年のアルカセット以来の外国馬Vへ。新国際厩舎により万全の調整をした仏の刺客が飛んでくる。