競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。
今年の関東馬はちょっと違う?
阪神で行われた先週の京都2歳S。まだ今年で9回目と歴史は浅いのですが、デイリー杯2歳Sと同じく関東馬にとって勝ったことのないレース。関西のクラシック候補生が集いやすいレースなので、関東馬には敷居が高いレースだったのですが、今年はデイリー杯に引き続いてこちらも関東馬
グリューネグリーン(牡、相沢)が勝利を収めました。
リバーラ(ファンタジーS)、
オールパルフェ(デイリー杯2歳S)と関東馬の逃げ切りが続いていましたが、こちらも鮮やかな逃げ切り。今年の2歳戦は関東馬がアツいですねー。
グリューネグリーンはこれで3戦2勝。次走はまだ発表されていませんが、来年のクラシックをにぎわせる存在になってほしいですね。祖母ウメノファイバーはオークス馬で、直子にOPまで出世するような馬はいませんでしたが、一代を経てグリューネの半兄
ヴェルデグリーンや、近親の皐月賞2着馬
サンリヴァルなどの活躍馬を輩出。立派ですよねぇ。個人的には3代前にサクラユタカオーの名が見えるのが非常にうれしいですね。
プリンスリーギフト〜テスコボーイの系統は、世界ではほとんど途絶えてしまった日本ならではの血統ですし、母系にでもこうやって残っていくのはうれしいものです。最近ではサクラバクシンオーを母父に持つ
キタサンブラック産駒も活躍していますし、直系の
ビッグアーサー産駒である
トウシンマカオが京阪杯を制しました。何とかこの血を紡いでいってほしいなと思っております。
こちらも関東の出世レースのひとつであるベゴニア賞は
シャンパンカラー(牡、田中剛)が逃げ切り勝ち。2着の1番人気
ヒップホップソウルに詰め寄られそうになりながら、しぶとく二枚腰で残しました。マイルで2連勝としましたが、次走は京成杯(1月15日・中山、芝2000m)で距離を延長するもよう。どんな競馬を見せてくれるか楽しみです。
11月26日の東京芝1600m新馬戦を圧勝した
レイベリング(牡、鹿戸雄)は朝日杯FS(18日・阪神、芝1600m)へ向かうとのこと。
フランケル産駒らしい爆発力を新馬で見せてくれましたが、一気のG1制覇となるのか注目です。
27日の東京芝1800m新馬戦を勝った
タスティエーラ(牡、堀)は共同通信杯(2月12日・東京、芝1800m)を視野に調整。堀厩舎と共同通信杯といえば
ドゥラメンテや
ダノンベルーガが、ここからクラシックの舞台へと羽ばたいた王道ローテ。この世代からも楽しみな馬が現れました。
中山の新馬戦を快勝して放牧に出ていた
ティファニードンナ(牝、木村)が先週美浦に帰厩。ひいらぎ賞(17日・中山、芝1600m)へ向かう。鞍上は前走と同じくルメール。
エフフォーリアの半妹
ペリファーニア(牝、鹿戸、父
モーリス、母ケイティーズハート)が25日、有馬記念当日の中山、芝1600mの新馬戦でデビューを迎える。兄
エフフォーリアは有馬記念での復帰を予定しており、その前にどんなレースを見せてくれるか注目したい。(馬三郎美浦支局・木村)