いよいよ、2022年の2歳新馬戦も残すところ、中山競馬場と阪神競馬場であと3レース。とはいっても、年が明ければ、3歳新馬が始まるわけで、今回は年明け前半開催でデビューを予定している馬の情報をお送りしたい。
母が2016年秋華賞、2017年ドバイターフといった国内外のGIを制した
ヴィブロスの
ヴィンセドリス(栗東・友道康夫厩舎)。12月に入ってから、CWでの本格的な追い切りを開始。12月22日はレースで騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨り、馬なりでラスト1F11.4秒をマーク。1月15日(日)中京芝2000mでのデビューを目指す。
母が2011年
ジャパンCなど、GIで6勝を挙げた
ブエナビスタの
アルタビスタ(栗東・松永幹夫厩舎)。12月8日に栗東でゲート試験し、そのまま在厩して調整されており、1月9日(月)中京芝1600mでのデビューを予定しているとのこと。
【12月28日(水) 阪神芝1600m】
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スカーズ(牡、父
サトノアラジン、母ムーングロウ、栗東・武幸四郎厩舎)
半兄に2020年京王杯2歳Sを制した
モントライゼ(父ダイワメジャー)がいる。本馬は2021年セレクトセール1歳にて、8600万円で落札されている。馬主は株式会社サイバーエージェント代表取締役社長、藤田晋氏。
12月21日にDコースへ3コーナー手前から入場して、芝馬場で3頭併せ。藤岡康太騎手が跨り、その真ん中に位置していましたが、その手応えは抜群。時計は5F63.2秒と非常に速く、素晴らしい
スピードを見せた動きという印象。追い切り本数自体は決して多くないが、これだけ動けば十分という見方をしてよいだろう。
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ララベルヴィーユ(牝、父
Union Rags、母Divine Praises、栗東・斉藤崇史厩舎)
母系にJRA未勝利後に門別へ移籍し3連勝。その後、JRAに再入して1勝クラスから3勝クラスまで3連勝した
クロパラントゥ(父
キズナ)がいる血統。日本で活躍する父産駒には東京ダート1600mを新馬勝ちした
アナンシエーション(美浦・手塚貴久厩舎)などがいる。
本馬は12月14日にCWで古馬オープンの
アルサトワ、
ラウダシオンの胸を借りて併せ馬。レースで騎乗する中井裕二騎手が跨っていたが、その真ん中に位置して、2頭に1馬身ほど遅れたものの、なんとか食い下がる動きで6F83.6秒をマークした。12月21日のCWでの動きは案外だったが、OP相手のあの動きができるようなら、と期待したくなる。
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アジャスタブル(牝、父
ジャスタウェイ、母アピールII、栗東・長谷川浩大厩舎)
半兄に新潟2歳S2着、デイリー杯2歳S3着などの重賞実績がある
ペールエール(父ダイワメジャー)がいる。
本馬は9月22日に栗東でゲート試験を合格。その後、ノーザンFしがらきで調整し、12月1日に栗東へ再入厩。そこから坂路での追い切りを中心に調整を進め、12月21日にはレースでも騎乗予定の北村友一騎手が跨り、DPで新馬と併せ馬。ゴールでは遅れたものの、6F81.6秒とある程度の時計はマークしている。
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ダミエ(牡、父
キンシャサノキセキ、母エスメラルディーナ、栗東・武幸四郎厩舎)
母は現役時代に関東オークス、韓国のトゥクソムCを勝っている。半兄に今年の小倉大賞典を勝った
アリーヴォ(父
ドゥラメンテ)がいる。本馬は2020年セレクトセール当歳にて、7200万円で落札されている。
11月18日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。12月1日にゲート試験を合格し、そのまま在厩で調整。12月21日には前記
スカーズらとの3頭併せを芝馬場で行い、3頭の中では一番最後のゴールだったが、手応えには余裕があり、決して悪い動きではなかった。
(取材・文:井内利彰)