大接戦を首差で制したハーパー(右)=撮影・三好信也
「デイリー杯クイーンC・G3」(11日、東京)
府中の名牝登竜門で
ニューヒロインが誕生した。6番人気の
ハーパーが未勝利戦Vから2連勝。ゴール前の激しいたたき合いを制し、重賞初Vを飾った。
道中は中団馬群を追走。馬体をぶつけられるシーンもあり、決してスムーズではなかったものの、直線は3頭が争う大接戦を力強く抜け出した。川田は「まずはしっかり勝つことができましたし、桜花賞(4月9日・阪神)に無事に向かっていけると思います。その中で体と精神の成長が伴えば、もうひとついい走りができると思います」と、さらなる進化に期待を込めた。
1週前追いで先輩ダービー馬
ドウデュースの調教パートナーを務めた走りはダテではなかった。12年
ヴィルシーナ、17年
アドマイヤミヤビに続くレース3勝目を挙げた友道師は「新馬の頃から能力を感じていた馬。『1勝馬だけど、デイリー杯クイーンCに行きましょう』とオーナーに進言しました」と明かす。牝馬クラシックを視界にとらえ、「直行します。桜花賞からオークス(5月21日・東京)へ」と堂々宣言した。
今回Vに導いた川田は、お手馬の
リバティアイランドがいるため本番は乗り代わりが濃厚。「仕方ないです。川田さんには『オークスでお願いします』と言いました(笑)」。指揮官は冗談を交えながらも手応え十分の表情。2歳女王の“1強ムード”に待ったをかけるべく、力をつけて大一番に向かう。