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【報知杯弥生賞】タスティエーラが父子制覇 父・サトノクラウンが3着だった日本ダービーを大目標に

2023年03月06日 06:15

タスティエーラがトップナイフ(左)、ワンダイレクト(右)を退け、重賞初制覇

◆第60回報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2(3月5日、中山競馬場・芝2000メートル、良)

 皐月賞トライアルの第60回報知杯弥生賞ディープインパクト記念・G2は5日、中山競馬場で行われ、3番人気タスティエーラ(松山)が1馬身差で快勝した。15年覇者のサトノクラウンとの父子制覇は、史上10組目。今後は父が3着だった日本ダービー(5月28日、東京)を大目標に調整される。2着トップナイフ、3着ワンダイレクトまで3冠初戦(4月16日、中山)の優先出走権を得た。

 激しい2着争いを尻目にタスティエーラが横綱相撲で力強く抜け出した。15年に制した父サトノクラウンとの父子制覇を飾り、初年度産駒として重賞初Vを届けた。

 テン乗りで殊勲の松山は「動ける位置で自分から勝ちにいく競馬をしようと思って乗りました」と胸を張った。道中はインにこだわらず、好位の外めを追走。先行型が多くそろった割に前半5ハロン61秒0と緩い流れになったが、「リズムは良かったです」の言葉通り、折り合いはスムーズ。4角で早くもゴーサインが出されるとしっかり反応。内からホープフルS2着のトップナイフが盛り返し、外からワンダイレクトが迫ったが、急坂を上がってさらにもうひと伸び。息の長い末脚で1馬身差をつけ快勝した。

 「自分でしっかりつくるレースをしたかったのですが、しっかり応えて強い競馬をしてくれました」と松山は満点回答のパートナーをたたえた。レース史上最少タイのキャリア2戦でのV。初の右回り、中山コースもあっさり克服。小細工なしで正攻法のレースを選択したのは、タスティエーラの能力を信頼していたからこそ。父も育てた堀厩舎の管理馬を中山記念に続く2週連続で重賞Vに導いた。

 オーナーのキャロットファーム・秋田博章社長は「あと1、2ハロンあっても抜かれなかったと思います」と松山同様、能力に自信を深める。今後は短期放牧に出る予定。気になる次走について、秋田社長は「最終目標は日本ダービー。共同通信杯も使っているので、状態をしっかり見極めたうえで決めたい」と明言を避けた。ただ、今回と同舞台の皐月賞出走なら主役となるのは間違いない。

 父は古馬になって香港ヴァーズ、宝塚記念とG1・2勝を挙げたが、クラシックは皐月賞6着、ダービー3着と手が届かなかった。その雪辱へ息子のクラシック街道は前途洋々だ。(松井 中央)

 ◆タスティエーラ 父サトノクラウン、母パルティトゥーラ(父マンハッタンカフェ)。美浦・堀宣行厩舎所属の牡3歳。北海道安平町ノーザンファームの生産。通算3戦2勝。総獲得賞金は6772万8000円。重賞初勝利。馬主は(有)キャロットファーム。

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