昨年の黒船賞を制したイグナイター(撮影:稲葉訓也)
3月14日(火)高知競馬場で行われる黒船賞(4歳上・JpnIII・ダ1400m)。当地唯一のダートグレード競走で、かしわ記念やさきたま杯を目標にする馬が始動する一戦だ。
2007年にはファンや企業から協賛金を集めて開催。08年には資金難で休止となるなど紆余曲折あったが、売上のV字回復に伴い賞金も徐々に増額され、今年からは1着賞金が3000万円となった。高知の名物レースを制するのはどの馬か。発走予定日時は14日(火)の16時45分。主な出走馬は以下の通り。
■イグナイター(牡5、兵庫・新子雅司厩舎)
昨年の黒船賞でダートグレード競走初制覇を飾ると、続くかきつばた記念も連勝。秋には南部杯4着、JBCスプリント5着とJpnIでも健闘し、NARグランプリ年度代表馬に輝いた。今年初戦となった黒潮スプリンターズCは、馬なりで後続を引き離し9馬身差で圧勝。勝ち時計の1:20.7は昨年より1.9秒も早く、さらなるパワーアップを感じさせる。
■ラプタス(セ7、栗東・松永昌博厩舎)
20年の黒船賞は5番人気の伏兵評価を覆す3馬身差の圧勝。以降はダート短距離戦線の筆頭格となり、さらに3つのタイトルを積み重ねた。だが、21年のオーバルスプリントで10着に敗れると、以降はなかなか勝てず6連敗。前走の兵庫GTも大敗後とあって4番人気の評価だったが、馬群を割って抜け出し久々のタイトル獲得。重賞連勝で主役の座に返り咲くか。
■シャマル(牡5、栗東・松下武士厩舎)
ダ1200m戦でコンスタントに勝ち星を重ね、昨年4月の東京スプリントで重賞初制覇を飾る。その後は徐々に距離を延ばして1400m戦でも重賞2勝。秋には南部杯3着、チャンピオンズCで5着と、経験に乏しい距離でも強敵相手に健闘を見せた。前走の兵庫GTは2着に敗れたものの、ラプタスとは進路取りの差が影響した印象。今回は巻き返しに期待したい。
そのほかにも、1400m得意な古豪サクセスエナジー(牡9、栗東・北出成人厩舎)、OP特別を連勝中のケイアイドリー(牡6、栗東・村山明厩舎)、だるま夕日賞の覇者ガルボマンボ(牡4、高知・細川忠義厩舎)などが出走を予定している。