シンザン記念で重賞初制覇を果たしたライトクオンタム(c)netkeiba.com
19年に死んだディープインパクトの最終世代の1頭、ライトクオンタム(牝3、栗東・武幸四郎厩舎)が桜花賞(3歳牝・GI・阪神芝1600m)に参戦する。
05年に無敗で3冠を制するなどGIを7勝したディープインパクトは、日本競馬史上最強馬との呼び声も高い。惜しまれつつ19年に死んだため、国内に残った20年生まれの最終世代は僅か6頭。そのうちの1頭がライトクオンタムだ。
昨年11月、東京の新馬戦を1番人気に応えて逃げ切り。そして鮮烈な印象を残したのが、父の主戦・武豊騎手と初コンビとなった前走のシンザン記念だった。初戦とは一転、序盤は後方待機。それでも直線で大外から鋭く伸びると、先行勢を難なく捕らえて重賞初制覇を果たしたのだ。まだまだ素質だけで走っている印象が強いものの、将来性はピカイチ。20年のデアリングタクト以来、史上2頭目となる無敗の3連勝での桜花賞制覇も夢ではない。
ディープ産駒はこれまで桜花賞に43頭が参戦。11年マルセリーナ、12年ジェンティルドンナ、13年アユサン、14年ハープスターと初年度産駒から4連覇を成し遂げたものの、その後は19年グランアレグリアの1勝のみに留まっている。武豊騎手も桜花賞を5勝しているが、ディープ産駒とのコンビでは、16年レッドアヴァンセが7着、18年マウレアが5着、そして19年シェーングランツが9着と未勝利。ラストチャンスを勝利で飾ることができれば、これ以上ないドラマとなる。