「桜花賞・G1」(9日、阪神)
阪神JFから直行となる2歳女王
リバティアイランドが5日に最終調整で抜群の動きを披露した。栗東CWで川田を背に、ラスト1Fに鋭い伸び脚を発揮。牝馬クラシック戦線の主役として、堂々と1冠目へ臨む。デイリー杯クイーンCを制した
ハーパーも同じく栗東CWで順調な仕上がりを示した。
2歳女王から、絶対女王の座へ。ぶっつけ本番の
リバティアイランドが、栗東CWで久々を感じさせない絶好デモだ。川田を背にゴール前で一気に加速し、抜群の伸び。併せた
レッドラグラス(3歳未勝利)に1馬身先着し、6F84秒8-38秒2-11秒2と余力十分にフィニッシュした。
「順調に終えることができました。とてもいい雰囲気で、気持ち良く走ってくれたと思います」と主戦は満足げに振り返る。上がり重点で全体時計こそ控えめだが、ラスト1Fは出色の好タイム。中内田師も「非常にいい形で、最終調整ができました。いい状態で出走できると思います」と自信を見せた。
圧巻の走りでG1制覇を決めた阪神JF以来の競馬。桜花賞直行を決めたのはレース後すぐだったという。「関係者と相談した結果、休み明けを苦にする馬ではないし、仕上げるのに苦労する馬でもないので、直行でいいかなと判断しました」と指揮官は明かした。
じっくり間隔を取ったことで、馬にはいい成長期間になった。川田が「精神面で一つしっかりして、穏やかに過ごせる時間が、とても長くなったなと思います」と話したように、2歳時と比べて、落ち着きが増している。
前回と同じ舞台で、調整過程も万全と、死角は少ない。「順調にここまで歩みを進められていますし、あと数日を無事に過ごしてもらえれば。レース当日、いい状態で、皆さんが望む競馬ができるよう、彼女と頑張りたい」。川田にとっては、22年の
スターズオンアースに続く連覇が懸かる一戦。成し遂げる可能性は極めて高い。
〈調教診断〉中間は本数こそ多くないものの、中身の濃い調教をこなしており、ここ2週は馬なりでの調整。いずれも併せ馬では手応えに余力を持たせたまま僚馬に先着を決めており、質の高い動きを誇示している。前走時に減らしていた馬体の方も、今回は程良くふっくら見せており好印象。22年の2歳女王の力を発揮できる仕上がりだ。