◆第42回マイルCS・G1(11月23日、京都競馬場・芝1600メートル)追い切り=11月20日、京都競馬場
延べ13頭目の挑戦で、外国調教馬の初勝利を意識させるには十分なパフォーマンスだった。
ドックランズは朝日を浴びながら京都競馬場の芝コースに登場し、6ハロンからの最終追い切り。最初の1ハロンをゆったり入り、残り5ハロンからペースアップ。外回りのコーナーを勢いに乗って周回し、最後の直線では内側を空けて真一文字駆け抜けた。最後まで楽な手応えでも
スピード感にあふれていた。
騎乗したヴォキンズ厩務員は「(G1初勝利だった)6月の
アスコット(
クイーンアンS)の時と、同じくらい調子良く仕上がっている」と状態の良さをアピール。Hユースタス調教師も「とてもハッピーな気持ち。
リラックスして走っていた。我々は最高の馬を手に入れた。外国馬でベストの結果を残したい」と興奮を隠せなかった。
直線競馬が得意で5戦1勝と実績に乏しい右回りだが、この日は非常にスムーズで陣営に不安はない。時計の速い日本の馬場にも、トレーナーは「様々な競馬場を経験して馬場の硬い
ドーヴィル(ジャックルマロワ賞4着)などでも、いいレースをしている。心配ない」と対応は可能とみている。
地元の英国から始まりフランス、豪州、香港に続く5か国・地域目の出走。国際的に最高レベルの舞台を求め、オーナーの希望で日本参戦が実現した。あとは1日の
ビクトリアダービーデー(豪州・フレ
ミントン競馬場)でG1・2勝を含む4連勝など、豪州の名手マーク・ザーラ騎手に託すだけ。指揮官は「
クイーンアンSも彼が乗って勝った。ナンバー1ジョッキーが乗ってくれる。心強い」と自信満々。結果を出せば暮れの香港遠征プランも。今回の来日を、世界制圧への一歩とする準備はできた。(内尾 篤嗣)