「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)
前哨戦の阪神大賞典を制した
ジャスティンパレスが26日、栗東CWで万全の仕上がりを誇示。雨の影響でウッドチップはかなり重たい状態だったが、ス
トライドを伸ばして
スピード感満点の走りを披露した。逆襲に燃える
アスクビクターモアは美浦Wを単走。滑らかに加速して、こちらも態勢万全をアピールした。また、
ボルドグフーシュは力感あふれるフットワークで栗東坂路を駆け抜けた。
充実期を迎え、
ピークの状態にある。前哨戦の阪神大賞典を制した
ジャスティンパレスは、ルメールを背に栗東CWで最終リハ。先行した
ブライトファントム(3歳1勝クラス)に4コーナー手前で並び掛けると、最後は軽く促されて半馬身先着した。雨の影響で馬場はかなり重い状態だったので、6F83秒0-37秒2-12秒0と時計は目立つものではなかったが、数字以上の
スピード感があった。
鞍上は「良かったです。馬は元気いっぱいですね。最初は一生懸命走っていたが、最後は大きいス
トライドを使いました。反応も呼吸もちょうど良かった」と絶賛。杉山晴師は「1週前にしっかり負荷をかけているので、きょうは馬なりで。順調に来られましたし、動ける態勢にあります」と状態の良さに太鼓判を押した。
前走から距離が1F延長するため、追い切り前半で折り合いを欠き、走りに力みがあったのは気になる点。ただ、鞍上は「いつも追い切りの時は結構引っ掛かるからね。前走はすぐに自分のリズムを見つけることができた。僕にとって、彼のコントロールは全然問題ない」と実戦での折り合いに自信をみせた。
新装京都の開幕重賞(マイラーズC=
シュネルマイスター)を制したように、ルメール自身の流れもいい。「新しい競馬場の最初のG1。特別な天皇賞ですから勝ちたいです」。19&20年に
フィエールマンでレース連覇。鞍上にとっては“淀の春盾3連覇”が懸かる一戦だ。名手の腕で、相棒をG1ホースへと導く。
2週連続で栗東CWの併せ馬。一杯に追われて速い時計を出した1週前とは違い、最終リハは終始馬なり。「いつも通り、追い切りは掛かりますね」。こうルメールが話すように、やや行きたがる面を見せたが、なだめながらコントロールはできていた。雨でぬかるんだ馬場でも脚取りはしっかり。当日の雨予報を思えば収穫と言える。筋肉量が増えて、体つきも変わってきた。