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キタサンブラック産駒の大活躍 現役時代管理の清水久師も予想外「最初は見向きもされんかった」

2023年05月09日 11:00

2017年の天皇賞・秋を制したキタサンブラックと(前方左から)清水久調教師、北島三郎、武豊

 今一番アツい種牡馬といえばキタサンブラック。現役時代はG1・7勝を挙げ、歌手の北島三郎(名義は大野商事)が所有していたことでも注目を浴びた。初年度産駒から、22年の年度代表馬イクイノックスを輩出。2世代目のソールオリエンスも3戦3勝で皐月賞を制すなど、勢いが止まらない。

 普段の取材でも、この2頭の影響で評価が一気に上がったと感じる。実際、500万円でスタートした種付料は一時300万円に下がったが、今年は1000万円まで上昇。しかし、その活躍ぶりを「予想以上」と驚く関係者も多い。「誰もこんな走ると思ってない」と笑うのは、何と現役時代を管理した清水久詞調教師=栗東=だ。

 スターホースが種牡馬としても一流になれるとは限らない。当初は、キタサンブラックへの期待もそれほど高くなかった。「最初は日高の方(牧場)じゃ見向きもされんかったもんな。ステイヤーっていうイメージが根強くて…」と清水久師。2000メートルのG1も勝っているが、菊花賞(15年)や天皇賞・春連覇(16、17年)の印象が先行したのだろう。スピードが足りないのでは、と評価されたという。

 蓋を開けると、イクイノックスソールオリエンスともに切れ味が武器だから面白い。そこで気になったのが、逃げ切りが多かった父自身の瞬発力。トレーナーは「そもそもゲートの1歩目が速くて、二の脚も速いからああいう競馬になっちゃう」と前置きした上で、主戦だった武豊騎手の言葉を振り返った。

 「ユタカさんもまだ(キタサンブラックが)現役の時に、『マイルなんか使ったら、もう後ろから全部まとめて面倒見るやろな』って言ってたもんな」。自然と逃げていただけで、控える競馬ができなかったわけではない。末脚勝負で勝てる可能性は十分に秘めていた。

 もう一つ興味をそそられたのが、現役時代の日常の様子だ。とにかく落ち着いていて、体が丈夫そのもの。治療歴も少なく、風邪も引かなかったという。トレーナーは「手がかからんかったから、あんだけ走らんかったら記憶に残らん馬」とまで言うのだから、思わず笑ってしまう。

 現在管理する産駒では、桜花賞2着のコナコーストに「来年、再来年と実が乗ってくれば、もっとすごい牝馬になると思う」と大きな期待を寄せる。4月23日に初勝利したばかりのキタサンダムールも楽しみな一頭に挙げた。清水久師は「これだけの種牡馬になったら、俺のところには入ってけえへんようなるわ」とちょっぴり自虐気味。それでも期待してしまう。清水久厩舎から、キタサンブラックの子供でG1馬が…。競馬ファンの1人として、そんなドラマを待ち望んでいる。(中央競馬担当・水納 愛美)

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